Mars-NASA-impact-crater-HiRISE-camera-1078104_e

 火星の地表に放射状に広がっている巨大なクレーター。
 これはいったい何なのか?

 アメリカアリゾナ大学の月惑星研究所からの報告によれば、このクレーターは、南極に衝突した隕石の衝撃によって作られたものらしい。

―あわせて読みたい―

いるとすれば地下だ。火星の地下に生命体が大量に存在する可能性が示唆される(アメリカ地球物理学連合)
火星の表面に突如現れた謎の石。何もなかったはずの地表に忽然と現れる
地球外生命体の痕跡は見つかるか?2020年、火星の古代湖跡にNASAの火星探査機がついに着陸予定
いつか第一歩を刻むことを信じて。NASAの探査機が観測し続けてきた火星、20年の歴史
地球内で火星感を味わいたいならここに行け!火星環境に最も近い島、カナダ・デヴォン島

 隕石は氷層に衝突したことは、爆発パターンの色調でわかるという。

 このクレーターの画像は、2005年に打ち上げられた火星探査機マーズ・リコネッサンス・オービターに搭載されている月惑星研究所が開発したカメラHiRISE」が撮影したものだ。

 「HiRISE」は地球以外の惑星に送られたものとしては、これまでで最高クラス解像度を誇っている。

2_e3


 画像のデータから、隕石が衝突したのは昨年7月から9月であると推定されている。

 さらにその色調パターンは、隕石が衝突したときの様子を告げている。

隕石が地面に衝突したとき、爆発のような膨大な力が生じた。広い範囲にある、明るい色調の爆発模様は、衝突によって生じた衝撃波の熱風の結果だろう。

内側にあるもっと暗い爆発模様は、隕石が薄い氷層を貫通して、その下にある砂を掘り起こし、辺りに撒き散らしたことによるものだ。(HiRISE共同研究者 ロス・ベイヤー氏)

4_e1


 じつは、こうした衝突は火星ではそれほど珍しいものではない。これまでの研究からは、火星には毎年200以上もの小惑星が衝突していることが判明している。

 これは過去10年間で特定された248個のクレーターの研究から明らかになったことで、マーズ・リコネッサンス・オービターとHiRISEの成果の一つである。

References:HiRISE | Impact Near the South Pole (ESP_057152_0985)/ written by hiroching / edited by parumo

全文をカラパイアで読む:
http://karapaia.com/archives/52270627.html
 

こちらもオススメ!

―知るの紹介記事―

アメリカ政府の極秘UFO調査計画「プロジェクト・ブルーブック」に関する9つの事実
この中に動物がひそんでます。ペルシア絨毯を使ったカモフラージュ的動物彫刻
地球の周りで不可思議な軌道を描く謎の物体の正体は?
かつて精神疾患の治療法として用いられたロボトミー手術を受けた患者のビフォア・アフター写真(1940年代)
知ってた?日本のボトル入りガムってポストイットみたいな紙が入ってるんだぜ!に対する海外の反応\t

―自然・廃墟・宇宙についての記事―

地球の周りで不可思議な軌道を描く謎の物体の正体は?
北斎の浮世絵「神奈川沖浪裏」に出てくるような大波の再現に成功(英・豪共同研究)
これまで宇宙でしか発見されたことのない、ダイヤモンドより硬い宝石が発見される(イスラエル)
世界中どこにいても見える!人工衛星で空にメッセージを浮かべる「宇宙広告」を考案(ロシア)
地球に生命が存在する理由。地球は別の惑星を飲み込んだ可能性が示唆される(米研究)
火星にできた放射状に広がる謎のクレーター。巨大な隕石が衝突した可能性(米研究)