節約に取り組むことを決めた途端、「無駄なものは一切買わないぞ!」と極端な考えになってはいませんか。節約は素晴らしいことですが、一歩間違えると負の連鎖になる危険性も十分あります。

良かれと思ってしたことが、反対にマイナスになった……」なんてことにならないように、節約の正しい方法をしっかり抑えておきましょう。

9割以上の人が節約を意識している

アサヒグループホールディングス(株)(アサヒグループHD)は2018年に、インターネット上で節約意識の調査を行いました。有効回答数2432人のうち「強く意識している」と回答した人が32%、「まあまあ意識している」が59%と、9割以上の人が節約を意識していることが分かりました。

節約方法については「節電している」が72%と最も多く、次いで「節水している」が54%、「食費を抑えている」が52%となっています。多くの人が「節約」といえば光熱費や食費を抑えることと認識し、実行しているようです。

しかし、節約方法はそれだけではありません。以下では節約の誤った方法やおすすめ法をご紹介します。

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間違った方法その1:人間関係にまつわる節約

友人や身内へのお祝いや贈り物は、時に痛い出費に感じることもありますよね。だからといって、「ご祝儀がもったいない」「高いプレゼントをあげたくない」とケチってしまうのは控えましょう。

人への贈り物は、あなたの品位を表すものでもあります。その場では「安く済んだ」と思っていても、あなたのイメージが損なわれているかもしれません。お金で買えない人間関係だからこそ、節約にこだわらないでおきましょう。

間違った方法その2:自分への投資をやめる

ずっと夢中になっていた習い事を「月謝がもったいない」と辞めてしまったり、興味がある分野があるのに「勉強代を貯金にまわそう」と諦めたりしていませんか。それは、自分の持つ可能性を捨ててしまうことにつながります。

とはいえ、あれこれ手を出し過ぎて中途半端になっていては意味がありません。知識や技術の習得に集中できるよう「習い事は2つまで」など自分の中でルールを決め、そのなかでうまく取り組みましょう。

おすすめの節約方法その1:楽しいと思わない飲み会は断る

「せっかく誘ってもらったし……」と、気分がのらないまま飲み会に参加した経験はありませんか。たった1回の飲み会に参加するだけで、4000円以上支払うことだって珍しくありません。それなのに「つまらなかった」「楽しめなかった」なんて結果だと、お金も時間も無駄にしてしまいます。

仕事の付き合いならまだしも、友人同士の飲み会なら断っても仕事に影響はないでしょう。「行きたくないな」と感じた誘いは素直に断り、飲み会代に消えるはずだったお金を貯金しておきましょう。

おすすめの節約方法その2:iDeCoを利用する

自分でつくる年金とも言われる個人型確定拠出年金のiDeCo(イデコ)。金融機関などを利用した際、iDeCoを勧められたことがある方も多いのではないでしょうか。

iDeCoは毎月掛け金を拠出して運用し、将来の老後資金に備えるものですが、iDeCoを利用するメリットの1つに「節税になる」という点があります。掛け金の拠出時、運用中の運用益を得た時、お金を受け取る時の3回にわたって節税効果があります。

掛け金は全額「所得控除」されるため、年末調整確定申告を行うことで所得税や住民税の節税になります。また、運用中に得られた利益には税金が掛かりません。

さらに運用した資産の受け取り時にも、税金が控除されます。受け取りの形式は「年金」か「一時金」、またはその両方の3つから選択可能です。年金形式であれば「公的年金等控除」が、一時金であれば「退職所得控除」が適用されます。

もう1つのメリットは、「資金を着実に貯められる」ということ。原則60歳に到達するまではお金が引き出せないので、着実に老後資金を確保できるのです。貯まったお金をつい使ってしまう、なんて方にはぴったりですね。

しかし急にお金が必要になった時などでも、原則途中で解約できないので注意が必要です。また、口座の開設や維持にも手数料がかかります。

ただ、節税になり老後資金を貯めることもできるのは大きなメリットです。興味のある方は、ぜひ制度をiDeCoの公式サイトなどでチェックしてみてくださいね。

まとめ

人間関係にヒビが入ってしまったり自分の可能性を狭めてしまうやり方は、正しい節約方法とは言い切れません。「習ってみたいことは我慢せずに挑戦する」「嫌な飲み会には行かない」など、自分の気持ちに向き合うことが大切です。できるだけストレスを感じることなく、節約ライフを楽しみましょう!