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現地時間3日にテレビ中継の全米平均視聴率が40%を超えるスーパーボウルハーフタイムショーでパフォーマンスした「マルーン5」。しかし、人々はショーの直後から「期待を裏切られた」と不満をぶちまけ、YouTubeに公開されたハーフタイムショーの動画には70万以上の低評価がついてしまった。

今年のスーパーボウルジョージアアトランタメルセデス・ベンツ・スタジアムにてニューイングランド・ペイトリオッツロサンゼルスラムズの決勝が行われた。ハーフタイムショーは前半と後半の間に行われるショーで、毎年豪華なアーティストが出演している。今年はメインパフォーマーを「マルーン5」が、ゲストパフォーマーをラッパーのトラヴィス・スコットとビッグ・ボーイ(Big Boi)が務めた。「マルーン5」は数々のヒット曲を演奏し、トラヴィスとビッグ・ボーイはラップで盛り上げたが、「最悪のハーフタイムショー」と言われるほど酷評されることになった。

過去のハーフタイムショーを振り返ってみると、2015年のケイティ・ペリーは巨大なライオンに乗って登場し、2016年の「コールドプレイ」、ブルーノ・マーズビヨンセブルーノビヨンセダンスバトル風のパフォーマンスで圧倒した。2017年のレディー・ガガはスタジアムの屋根からジャンプして登場し、ダンスやピアノ演奏などで盛り上げ、2018年のジャスティン・ティンバーレイクもダンス、ピアノ演奏し、プリンスのホログラムが登場した。そのため、今回はハーフタイムショーらしいビッグな演出は少なかったのかもしれない。

しかし、人々が「最悪のハーフタイムショー」と酷評する理由は他にもあった。「マルーン5」の『This Love』が終わると、『スポンジ・ボブ』の映像がほんの少しの間だけ流れたものの、ファンが楽しみにしていた『Sweet Victory』が演奏されなかったからである。

この映像は2001年に放送された『スポンジ・ボブ』のエピソード「Band Geeks」からのもので、スーパーボウルを模倣した“バブルボウル”の最中にスポンジ・ボブのキャラクターたちが『Sweet Victory』という曲を演奏していた。しかし、ハーフタイムショーでは次のパフォーマーのトラヴィス・スコットの『Sicko Mode』のイントロとして使われただけだった。すでにプロモーション映像で『スポンジ・ボブ』が登場することが知らされていたために、ファンは『Sweet Victory』がなかったことに憤慨している。

YouTubeには「スポンジ・ボブ見るの楽しみにしていたのに。完全に台無しになった」「『Sweet Victory』を演奏しなかったから、ここに低評価をつけに来た」「『Sweet Victory』を私たちにほのめかしといて、『Sicko Mode』で邪魔するの?」と怒りのコメントで溢れ、現在までに848万再生回数に対して低評価71万を記録している。さらに、低評価1555万とYouTube上で最も低評価されている動画「YouTube Rewind 2018」の記録を上回ろうと声を掛け合う動きもあるようだ。

人々がこれだけ『スポンジ・ボブ』を楽しみにしていたのにはワケがあった。それは『スポンジ・ボブ』の生みの親スティーブン・ヒレンバーグ氏が昨年11月に57歳で亡くなっていたからである。ヒレンバーグ氏への追悼も込めていると思ったために、あまりにも短い出番だったことがショックだったようだ。

なお今回の試合はニューイングランド・ペイトリオッツロサンゼルスラムズを下し6度目の優勝に輝いていたが、決勝も動かない試合展開で、メインの決勝もハーフタイムショーも総合的に「つまらなかった」という声が多くなってしまった。

(TechinsightJapan編集部 朝倉リリー

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