“見た者は1週間以内に呪い殺される”という「呪いのビデオ」の恐怖を描いた鈴木光司の人気ホラー小説を原作とし、90年代後半から一大ブームを巻き起こした“Jホラー”の火付け役となった「リング」シリーズ。その最新作となる『貞子』が5月24日(金)に公開。このたび本作の監督と主演が発表された。

【動画を見る】これが新たな“呪いのビデオ”なのか…!?『貞子』超特報映像

98年に公開され社会現象を巻き起こした『リング』『らせん』に始まり、続編となる『リング2』(99)と前日譚である『リング0 バースデイ』(00)。その後現代版として蘇った『貞子3D』(12)と『貞子3D2』(13)が製作され、2016年には日本のホラー映画界を牽引してきた2大キャラクターが対決する『貞子vs伽倻子』が公開。また昨年にはハリウッド版リメイクのシリーズ3作目『ザ・リング/リバース』(17)が公開されるなど、いまや国境を超えて日本が誇る“恐怖のシンボル”として君臨する貞子。

満を持して公開される最新作では、シリーズの生みの親である鈴木が13年に発表した「タイド」を原作に、恐怖の“原点”を描きだす。病院で心理カウンセラーとして働く主人公の茉優は、自宅が火事になり警察に保護された1人の少女を担当する。記憶をなくし自分の名前すら言えない少女と向き合う茉優だったが、次第に彼女の周りで奇妙な出来事が起こり始めるように…。

本作の主人公・茉優役に抜擢されたのは、『SUNNY 強い気持ち・強い愛』(18)や『ルームロンダリング』(18)など話題作に立て続けに出演している池田エライザ。そうそうたる女優たちが演じてきた本シリーズのヒロインのバトンを受け継ぎ、“貞子”という恐怖に対峙していく。メガホンをとるのは『リング』『リング2』、ハリウッド版『ザ・リング2』(05)を手掛けたJホラーの旗手・中田秀夫監督。昨年公開された『スマホを落としただけなのに』(18)が大ヒットを記録したことも記憶に新しい中田監督が、『劇場霊』(15)以来となるホラー映画で、14年ぶりの「リング」シリーズ復帰を果たす。

また、今回の情報解禁に先がけて2週間前の1月17日から本作の超特報映像が劇場とwebで限定公開されている。不気味な洞窟と、水の中に潜む人間の頭と思しき8つの影、そして貞子の姿…。シリーズ1作目の主題歌として一世を風靡したHIIHの「feels like HEAVEN」の名フレーズ「きっと来る…」の部分が大胆にアレンジされて流れるなか、突如として幕が下ろされる不気味なその映像を見ると、新たな恐怖の到来に期待が募るばかり。公開の瞬間を心して待ちたい!

<キャスト・スタッフコメント>

池田エライザ(秋川茉優役)

「お話をいただいた時は、日本にとどまらず世界に衝撃を与えた作品に携わることへの喜びとともに『貞子』というタイトルを私が背負っていいものか不安な気持ちになりました。ですが監督の熱のこもった言葉達に救われて、この作品に身を投じること決意いたしました。平穏な世界にじわじわと迫り来る恐怖...。現場は穏やかに見えて、いつも何処か張り詰めていました。生唾を飲んで、身を硬直させ、冷や汗をかき...最後にはそこが映画館である。ということに安堵していただける...のかな。保証はできませんが、1つ言えるのはこの映画、容赦ないです。どうか楽しみに待っていてください」

●中田秀夫監督

「『リング』では“この映画で世に出たい”の一心でありったけの情熱を注いだし、アメリカの『ザ・リング2』では、ハリウッドのスタジオ映画を指揮するという、胸踊る体験も得た。時を経て、今回の『貞子』では、今、純粋に私自身が“イケてる”と思うホラー表現をシンプルに、がむしゃらに追求したつもりだ。『リング』を同時代で観てくれた世代にとっては、“そうそう!”と肯いてもらえるものを、観てはなくとも貞子の風貌、動きは知っているティーンたちには、“今度の貞子はここが違う、スゴい!”と驚愕してもらえるものを目指した。ヒロイン、池田エライザさんには、弱きものを思う優しさと貞子に立ち向かう逞しさを喜怒哀楽十二分に表現してもらった。新時代のスクリーミング・ヒロイン誕生だと自負している」

●今安玲子プロデューサー

「小説、そして映画『リング』からうまれた悲しみのヒロイン・山村貞子は、いまや黒髪ロングヘアと白いワンピースの誰もが知るアイコンに成長しました。そんな今だからこそ、貞子の原点に触れる物語を描きたいと原作者・鈴木光司氏、中田秀夫監督に新作製作をご相談しました。新時代の若者たちをも阿鼻叫喚させる恐怖とは何か、中田監督をはじめとしたスタッフの皆様と議論を重ね、製作に挑みました。

完全新作ストーリーとして、現代社会ならではのSNSや動画サイト投稿の気軽さの先にある恐怖がありつつも貞子が背負う宿命と怨念の深さに触れる内容になっています。主演の池田エライザさんは、発せられる言葉や立ち居振る舞いに芯の強さがあり、彼女を通して観客が一緒に怖がりつつも格好良く立ち向かう姿に惚れ惚れするようなヒロイン像を期待できると信じ、起用しました。

歴代のヒロインが演じてきた大切な人を守りぬく強さと、自分自身が抱える繊細な弱さの両局面がある女性を体当たりで演じてくれました。初めてこのシリーズを観てくれる方が楽しめるのはもちろんのこと、これまでのシリーズを観てきた方も喜んでも らえるような仕掛けもございます。どんな『貞子』に出会えるかは、是非劇場でお確かめ下さい。恐怖の貞子ワールドをお楽しみに」(Movie Walker・文/久保田 和馬)

池田エライザが『貞子』の主演に抜擢!