昭和初期に建てられた一軒家。石畳のアプローチに、床の間をしつらえた畳の間、縁側の向こうに広がる美しい日本庭園と、静謐で心落ち着く空間だ。この「料亭きときと」(名古屋市東区)では、この風情あふれる佳景をめでながら、富山県産の食材を使った会席料理を味わえる。

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店名にある「きときと」とは、富山の言葉で「新鮮な」という意味。日本海の荒波にはぐくまれた魚介はどれも程よく脂がのり、味わい深いものばかり。春はホタルイカや白エビ、夏は岩ガキなど名物はさまざまだが、冬に外せないのが、新湊漁港で水揚げされるズワイガニを丸ごと1杯使ったコースだ。

朝捕れたカニが夕方には届くので新鮮そのもの。甲羅にも足にも身がしっかり詰まり、甘味が抜群。富山名産の昆布で締めた刺身、濃厚なカニ味噌を付けて食べる蒸しガニなど、贅を極めた料理の数々に思わず興奮してしまう。

料理に合わせた酒も北陸の銘酒が中心。ふくよかな米の旨味と風味が感じられる「黒龍 石田屋」など、至福の一杯と共に富山のきときとを存分に堪能しよう。

「料亭きときと」住所:愛知県名古屋市東区芳野1-10-21 / 電話:052-938-5888 / 時間:12:00~15:00(LO14:00)、18:00~22:00(LO21:00) / 休み:日曜・祝日 / 予算:昼4800円(税抜き)~、夜 1万5000円(税抜き)~ ※昼は予約がおすすめ、夜は要予約(東海ウォーカー・東海ウォーカー編集部)

タグ付きのズワイガニは800g以上のもの。調理前に見せてくれるので期待も高まる