ある程度年を重ねると、人生の“タイムリミット”をさまざまなジャンルで意識し始めるもの。男を追いつめる加齢という恐怖の壁を乗り超えた男に、アドバイスを頂いた!

◆限界を超えた還暦ホスト・鶴谷文隆氏は野心を持って挑み続ける!

 年齢の壁を前に悩めるのはある意味、幸せなことかもしれません。青森出身の僕が19歳で就職したのは、横浜の東海銀行(現・三菱UFJ)。名古屋の本店へ異動し順風満帆だった30歳の時、自動車事故で相手の方にケガを負わせ、さらに同乗者を死なせてしまったんです。賠償金は3000万円でした。遺族の方のためにも急いで返済したくて取引先の会社社長に相談したところ、ホストを紹介されました。酒は飲めないほうじゃないし、同じ接客業であることに変わりはない。30歳といえばホストを卒業する年齢ですが、飛び込むほかありませんでした。事故を起こした、翌日でしたね。

 そして行員時代に学んだ「信念を貫き努力すれば成功する」という哲学が、夜の世界で花開いた。若さを売りにせずとも指名が取れ、常連のお客さまもつきました。銀行員時代の“ご婦人方”も来てくれて、意外なところでキャリアが生きたのです。おかげで、借金は3年半で完済できました。

 ホストの世界に魅了されて、40歳、50歳の壁も突破してきた。当然、長く働けば勢いのある“若手ホスト”と闘うこともある。でも、彼らには「自分が主役」という面をとても強く感じます。もちろん、お客さまが求めているのであればそれに応えるのが筋。私自身はやはりお客さまが主役だと考え、主役にかけがえのない夢を売るのが、僕たちの仕事(おもてなし)だと思うのです。

 そんな僕の信念、哲学が日本一のホスト街である新宿・歌舞伎町で通じるか、と思い3年前に上京しました。還暦を過ぎて、明らかに酒も弱くなっている。「健康の壁」を乗り越えるために、7年ぶりにジム通いも再開し、またパワーが湧いてきました。

 実は歌舞伎町に来てから、半分以上年の離れた若いヤツらとの寮暮らし。さらにガラケーだったのにスマホに換えSNSも始めました。還暦だからとひるまないのは「もう一度ナンバーワンを取りたい」という野心があるからです。

 今度、“リフトアップ”にも挑戦します。本当はしたくないけど、これもお客さまが望むから……というのは挑戦しすぎですかね?(笑) 今では僕の経歴に興味をもった方が全国から店へいらしてくれます。僕にとって、今がまさに正念場。還暦で壁を乗り越えている真っ最中。人生は挑戦の連続。悩んでいるなら店に来て。話を聞くよ!

【還暦ホスト・鶴谷文隆氏】
63歳。歌舞伎町「ADEOS」の日本最高齢ホスト。52歳の経営者がバイトで勤務するなどバラエティ豊かな店は、男性も入店可

― 男の[限界年齢]を大調査 ―

鶴谷文隆氏