水城せとな氏による漫画「窮鼠はチーズの夢を見る」「爼上の鯉は二度跳ねる」が、「窮鼠はチーズの夢を見る」のタイトルで行定勲監督のメガホンにより実写映画化されることが決定した。出演は、大倉忠義(関ジャニ∞)と成田凌。好きになってはいけないとわかっていながら、否応なく恋に落ちていく2人の男性を、時に繊細に、時に狂おしく体現する。

原作は、人を好きになることの喜びや痛みをどこまでも純粋に表現し、多くの女性から支持を得たコミック広告代理店に勤める大伴恭一は、優柔不断な性格が災いし、流されるままに不倫を繰り返していた。ある日、妻から派遣された浮気調査員が現れる。それは、大学卒業以来会うことのなかった後輩・今ヶ瀬渉だった。今ヶ瀬が不倫の事実を隠す代わりに突きつけてきた条件は、「カラダと引き換えに」という信じがたいものだった。

大倉が演じるのは、学生時代から「自分を愛してくれる女性」と付き合い、受け身の恋愛ばかりを繰り返してきた恭一。今ヶ瀬の要求を拒むものの、その一途な思いに突き動かされ、やがて胸を締め付ける"恋の痛み"を味わっていく。「素直に、とてもピュアなラブストーリーだと思いました。もちろん衝撃を受けましたが、恋に落ちるきっかけというのは、誰にも分からないものだなと」と物語を語り、「行定組でのお芝居は大きなプレッシャーがありますが、とても贅沢な時間だと思うので、堪能したいと思います。成田さんと初めて共演させていただきますが、お互いすんなり入っていけそうな気がして楽しみです。人が人を好きになるということに境界線はないということを、この映画を通じて感じてもらうきっかけになればと思います」と、約6年ぶり単独主演映画への思いを述べた。

さらに成田は、卒業以来7年間、恭一への一途な思いを募らせてきた今ヶ瀬渉に扮する。「セリフの一言一言がとても繊細で、どう表現していくか、とてもやりがいがある作品だと感じました。現場に入り、大倉さんと対峙しないと見えてこない感情はきっとあると思いますが、今ヶ瀬という役に自分がどう寄り添えるか、今から胸が膨らみますし、心のスイッチが入りました」と明かし、「きっと、誰にとっても共感してもらえる恋愛が描けると思います。行定組の一員として、丁寧に一生懸命に作っていくので、見て頂く方それぞれが自由に楽しんでもらえたら嬉しいです」と呼びかけた。

行定監督は、「世界の中心で、愛をさけぶ」「ナラタージュ」「リバーズ・エッジ」などで様々な愛の形をフィルムに焼き付けてきたが、「男と男の性愛を区別することなくリベラルに描く原作の在り方と、深い共感を得るセリフの素晴らしさに感銘を受けました。マイノリティの人が受ける社会の偏見や苦悩に焦点を当てるだけでなく、人と人がぶつかり合う激しくも切ない個人の物語に惹かれ映画化を切望しました。これは、人を受け入れることについての映画になると思います」と話す。そして「大倉忠義と成田凌は、私が撮りたいと思っていた俳優たちです。私の新たな恋愛映画への挑戦は、二人の持つ男の繊細さと色気で今までにない映画に昇華されることを確信しています。私はラブストーリーをいくつも作ってきましたが、これまでとは違う新しい愛のカタチに期待してください」と思いをこめた。

「窮鼠はチーズの夢を見る」は、「うつくしいひと」「ナラタージュ」などの堀泉杏が脚本を執筆。2020年に全国で公開される。

水城せとな氏の人気漫画を映画化 (C)水城せとな・小学館/ 映画「窮鼠はチーズの夢を見る」製作委員会