「安かろう悪かろう」から「高コスパ」へと進化を遂げてきた中国製品。HUAWEI問題をはじめとする米中貿易戦争のあおりで、日本でも再び評判を落としかけているのはもったいないかぎり。今こそフェアに評価したい、中国の良品を厳選して紹介する!

イラスト/もりいくすお

アメリカ大富豪も愛用 中国発高級ファッションがアツい
 中国がファストファッションの製産地だったのは、実は過去の話。プロはむしろ高級品に注目する。

「今や低価格ファッションの製造は東南アジアバングラデシュに移りはじめ、中国はむしろ高価格・小ロットの製品を作る場所になりつつある。近年は高級ブランドOEMや、高い生産技術を要する手編みセーターやスーツ、コートなどで中国製品を見かけることが増えてきました」(繊維業界に詳しいライターの南充浩氏)

非常にスマートな印象の「大楊創世」の公式サイト。同社が手がける高級オーダーブランド「TRANDS」のスーツは1着399ドル(約4万3000円)が平均価格

◆ウォーレン・バフェット愛用のスーツ中国製
 例えば「洋服の青山」の最高級ラインである「ヒルトン」のスーツ中国製。同社のOEMを手がける中国企業・大楊創世は、習近平やウォーレン・バフェットにも愛用される有名メーカー。バーバリーのOEMも手がけるなど、世界的に高い評価を得ている。

「中国の繊維関連工場の技術が飛躍的に伸びたのは“一貫体制”で製造を行っているから。日本のように、紡績、染色、織布をそれぞれ別会社が担当するということがないため、技術改革しやすいのです。工場の設備も、日本より先進的で大規模なものが多い」(南氏)

複雑な機構が時計好きのハートをつかむ「メモリジン」のオリジナルウオッチ。マーベルをはじめとするコラボモデルも人気

 さらに、高級時計の分野でも中国は世界から注目を浴びつつある。

1000万円を超えることもある“トゥールビヨン”と呼ばれる機構を組み込んだ時計を、香港のメモリジンが数十万円で製作。以来、市場の見る目が変わりましたね。同社の時計は価格が控えめで故障率も低い。日本に代理店があり、きちんとしたサポートも受けられるので、お勧めできます」(時計ジャーナリストの広田雅将氏)

 高級時計とはいえ、現状ではロレックスなど世界のトップブランドと同等の資産価値は期待できないものの、「メモリジンのマーベルとのコラボモデルや、中国の独立時計師たちが作る時計にはファンが多いので、今後価値が高まるかもしれません」(広田氏)とのこと。注目しておいて損はない。

南 充浩氏

【南 充浩氏】
’70年生まれ。フリーの繊維業界ライター、広報アドバイザー。『日経ビジネスオンライン』『週刊エコノミスト』他に寄稿

広田雅将氏

【広田雅将氏】
時計ジャーナリスト。’74年生まれ。時計専門誌『クロノス』日本版編集長。共著に『アイコニックピースの肖像 名機30』(東京カレンダー)など
― この[チャイニーズ良品]がスゴイ! ―

非常にスマートな印象の「大楊創世」の公式サイト。同社が手がける高級オーダーブランド「TRANDS」のスーツは1着399ドル(約4万3000円)が平均価格