競泳界にとどまらず、東京五輪で開催国を代表するアスリートと言ってもいい池江選手に、思いもよらない困難が降りかかった。大舞台を1年半後に控え、白血病が判明。所属先で昨春から指導する三木コーチは「病名が分かった時、お互いに言葉が出なかった。(本人は)本当に頭の中が真っ白だったと思う」と衝撃の大きさを口にした。

 1月からのオーストラリア合宿では、本格的なシーズン入りを前に泳ぎ込んだ。1年前の同じ豪州合宿では大きく成長したが、今年は勝手が違ったという。「肩で息をするようなレベルではないところで、そういうことがあった」(三木氏)。明らかな体調の異変から、予定を繰り上げて帰国。そして現実を知った。

 東京五輪への影響は避けられない。三木コーチは出場の可能性を「ゼロではない」と言ったが、仮に来年の代表選考レースに出場できてもブランクは大きい。今年7月の世界選手権(韓国)ではリレー種目の五輪出場権が争われる。日本水泳連盟の上野副会長は「池江抜きでのリレーは非常に厳しい状況」と見通しを示した。

 池江選手は病魔と闘う姿勢を見せ、病名の公表も本人が決断したという。三木コーチは「病気と闘っていくと決めたことで、池江選手が強くなって戻ってくると信じている」と言い切った。18歳の逸材。2024年パリ五輪も見据えて、誰もが元気な姿での復活を望んでいる。