【この記事の動画を見る】

このほどカナダから、コンビニエンスストアに押し入った強盗が女性店主にバナナで殴られ一目散に逃げていったというニュースが届いた。思いもよらない反撃に強盗も不意をつかれて、なす術がなかったのだろう。『Toronto Sun』『Global News』などが伝えている。

今月2日の午後9時半頃、カナダのオンタリオ州ミシサガにあるコンビニエンスストアに強盗が入った。店内に設置された監視カメラにその様子が捉えられている。

店内では当時、オーナーのキムさん夫婦が店番をしており、夫のイクスさん(Ik-Soo、69)はレジカウンター内にいて、妻のソンエさん(Sung Ae、69)はバナナを食べて寛いでいた。

その時、パーカーのフードを深く被った覆面の男が店にやって来てレジの中の現金を要求してきた。夫婦はそれを断ると、男はカウンターによじ登りレジの現金を奪おうとした。

するとイクスさんはすかさず男を押しのけてレジから遠ざけ、ソンエさんもカウンターにあった一房のバナナで力いっぱい男を殴りつけた。男も応戦したが、ソンエさんに何度もバナナで殴られて外に逃げていったという。当時のことをソンエさんはこのように語っている。

「覆面の男がやってきて、口早に『レジにある金を全部くれ』と言ったのです。夫は『ダメだ!』と言って男を押し払いました。私は咄嗟にその場にあったバナナを一房つかんで男を滅多打ちにしました。」

監視カメラの映像にはソンエさんが何度もバナナで男を殴り、男が逃げようする際も力強くバナナを投げつける様子が捉えられている。警察が駆けつけた時に男は既に逃げ去っていたが、キムさん夫婦に怪我はなかった。

実はキムさん夫婦の店に強盗が入ったのは、今回で4度目とのことだ。夫婦は1974年に韓国からカナダに移住し、1979年にバリー市内で店を開いた時に3人の強盗が押し入って来たという。

この時、強盗はライフル銃を持っており、天井に向けて何発か撃ち放った。だがイクスさんは銃を掴み取り、強盗が逃走しようと乗った車のフロントガラスを叩き割ったそうだ。この時の強盗は事件発生の30分後に逮捕されている。

お互い69歳になる夫婦は強盗に怯むことがないものの、イクスさんは「でも今回のことは、正しい選択とは言えないと思っています。本来なら私は妻を守らなければならないし、店も稼ぎも守らなければならないのですから」と明かした。

調査にあたっているピール地区警察でも、強盗に遭った際に今回のような対応は勧められないとしている。また、今回の件について「この強盗は痛い目を見たことによって、良い教訓を得たと思いたい。もしあなたが店から何か盗もうとした時、カウンターにバナナがあったら、ただでは済まされないでしょう。たとえパンを少し盗んだだけでもね」とジョークを交えて話している。

画像は『Toronto Sun 2019年2月4日付「WARMINGTON: Store owner fends off robber with bananas」(Craig Robertson, Toronto Sun)』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 MasumiMaher)

海外セレブ・芸能のオンリーワンニュースならテックインサイト