階級社会により格差が激しいインドでは、十分な医療福祉が受けられない人も多い。生活苦を抱えて暮らす人々にとっては仕事に就けるだけでも幸運であり、家庭内の多少の犠牲や妥協は必至なのだろう。しかし他に解決法はなかったのだろうか。このほどインド南部カルナータカ州からショッキングな映像が飛び込んできた。仕事に行かなければならない母親が、障害を抱えた娘を鎖に繋いで放置していたのだ。『Mirror』『The Sun』などが伝えた。

カルナータカ州バンガロールから衝撃的な映像が届いた。

少女の両手首には壁に取り付けられた鎖が繋がれており、動きを制限された少女はなす術もなく壁に向かって立っている。過去にも何度か同じ光景を目にしていた近隣住民が少女の姿を動画に撮影し、警察へ通報した。警察スポークスマンのラフル・クマール氏は、地元メディアにこのように語っている。

「通報を受けて、捜査官はすぐに現場へ向かいました。確かに少女は自宅の壁に鎖で繋がれていました。複数の清掃の仕事を抱えていた母親が仕事に出る間、少女を鎖に繋いで何時間も放置したとされています。捜査官によると、この7歳の少女は言語障害と学習障害を抱えており、精神疾患も抱えている可能性があるとのことでした。」

警察が少女の母親を問い質すと、「自分が仕事に出る間、拘束しておかないと娘はすぐに家を出てどこかへ行ってしまう。前にもそういうことが何度もあった。娘のためにやったことだ」と話していたという。

警察ではこの母親の逮捕には至っていないが、少女を保護下に置いており、今後については児童福祉委員会が対応することになっているそうだ。

子供が様々な障害を抱えていても、家庭内で対応しなければならないケースは決して少なくないのだろう。昨年7月には中国で、知的傷害を抱えた少年が迷子になるも腕に彫られていた電話番号のタトゥーが幸いし、無事に家族と再会できたというニュースが報じられた。しかし、すぐに自宅から姿を消してしまう息子の安否を案じるが故の母親のその選択には、賛否両論の声があがった。

画像は『The Sun 2019年2月13日付「TREATED LIKE A DOG Disabled girl, 7, chained to wall by evil mum who would leave her and go to work」(Credit: ASIAWIRE)』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 エリス鈴子)

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