主力選手が30歳超となるバルサの平均年齢は27.2歳 クラブの未来を担うヤングスターとは?

 今季のバルセロナは第24節終了時点でリーガ・エスパニョーラ首位を快走し、スペイン国王杯やUEFAチャンピオンズリーグ(CL)でも勝ち残っているため、4シーズンぶりの三冠達成の可能性を十分に秘めている。スペイン紙「マルカ」は「世界で最も強力なチームの一つであるのは間違いない」としつつも、高齢化が進むチームには早急な世代交代が必要だと主張している。

 メッシを中心に多くのクラックを擁して圧倒的な強さを見せているバルサは、今季の公式戦の成績を2月17日時点で25勝9分4敗とし、リーグ戦、国内カップ戦、CLを制覇する三冠に最も近いチームの一つと言える。しかし、現時点でのチームの平均年齢は27.2歳とライバルチームのレアル・マドリードより1歳強も上となっていて、高齢化が進んでいる。さらに、アルゼンチン代表FWリオネル・メッシウルグアイ代表FWルイス・スアレス、元スペイン代表DFジェラール・ピケ、スペイン代表MFセルヒオ・ブスケッツクロアチア代表MFイバン・ラキティッチなど各ポジションで主力を務める選手は、すべて30歳を超えており世代交代の必要性に迫られている。
 
 バルセロナジョゼップ・マリア・バルトメウ会長が、残り2年の任期中にチームの世代交代を進めたいと伝えた「マルカ」紙は、主力選手の後継者となり得るヤングスターをピックアップしている。

 同紙はメッシについて「かけがえのない存在」と見出しをつけ、「世界のどこにもリオネル・メッシに変わる者はおらず、クラブは新たな契約を結ぶ」と、バルサが生んだ希代のスーパースターにはいつまでも選手として活躍してもらいたいと考えていることを伝えている。

 メッシの他にも、ピケの後継者には19歳になったアヤックスオランダ代表DFマタイス・デ・リフトベルギー代表DFトーマス・ヴェルメーレンの後継者には来季からの加入が決定している19歳のU-20フランス代表DFジャン=クレール・トディボ(トゥールーズ)を挙げている。

 スペイン代表DFジョルディ・アルバも3月には30歳となり、キャリアの終盤を迎える選手になる。そのアルバの後釜には、以前からバルサが注目するリヨンフランス代表DFフェルランド・メンディを推している。しかし、23歳となる若きDFは他のビッグクラブも狙っている逸材であることも伝えている。

来季から加入するデ・ヨングは中盤の中心選手へ クラブはメッシのパートナーも探す

 そして、中盤を担うラキティッチとブスケッツを引き継ぐのは、アヤックスオランダ代表MFフレンキー・デ・ヨングと、パリ・サンジェルマンPSG)のフランス代表MFアドリアン・ラビオだとしている。現在21歳のデ・ヨングはすでにバルサと合意に達していて、来季からの加入が心待ちにされている。4月で24歳になるラビオは、PSGとの契約切れを待ってバルセロナと契約すると言われている。

 メッシの名パートナーとして欠かせない存在となっているFWルイス・スアレスの後継者として、同紙は21歳になったフランクフルトセルビア代表FWルカ・ヨビッチを推挙している。現在ブンデスリーガで14得点を挙げ得点ランキングで首位に立ち、将来を嘱望されるストライカーの一人だ。

 多くのタイトル獲得に貢献してきた選手たちもキャリアの終盤を迎え、クラブとして世代交代は避けられない。最近のバルセロナの補強の傾向を見ると、将来性ある若手選手を獲得していて、クラブの意思として未来のチームを担う存在を探しているのは間違いない。同紙が挙げた選手が、数年後のバルサで中心選手となって君臨できているのか注目が集まる。(Football ZONE web編集部)

(左から)メッシ、スアレス、ピケ、ブスケッツ、ラキティッチ【写真:Getty Images】