横浜の「生香園」で周富徳氏と富輝氏に師事し、高級ホテルや香港でも研鑽を積んだ佐野元彦さん。自身がオーナーシェフを務める「ル シノワ サノ イズミ」(名古屋市東区)で目指すのは、“中国料理の新しい形”だ。

【写真を見る】鯛焼きの皮の中にランプ肉の飛騨牛のステーキが!

広東料理をベースに、和食や洋食の技法も取り入れて、自由な発想で新境地を開拓する。そのために、別ジャンルのシェフと積極的に交流を行い、最新の調理法を教わることも。貪欲に進化することで、名古屋の中国料理界をけん引している。

こうして生まれる佐野さんの料理は、独創的なものばかり。会席料理の八寸を思わせるオードブルからフレンチと見まがう一皿まで、盛り付けの美しさも際立っている。

さらに「食事は楽しんでするもの」と、遊び心いっぱいのサプライズも。例えば、飛騨牛のステーキ鯛焼きの皮の中にランプ肉のステーキが隠された一品は、奇抜な見た目に驚くものの、中のステーキは焼き加減が絶妙でおいしさも格別だ。遊び心というスパイスが効いた料理の数々に、きっと感動するはず。

「ル シノワ サノ イズミ」住所:愛知県名古屋市東区泉2-17-17 ヴィアーレ・バグース1F / 電話:052-934-7245 / 時間:17:30〜22:00 / 休み:不定休 / 予算:夜 1万5000円〜※予約がおすすめ(東海ウォーカー・東海ウォーカー編集部)

兵庫県香住産ズワイガニのオーロラソース和え。周富徳氏直伝のオーロラソースを使用