鹿島アントラーズは19日、AFCチャンピオンズリーグ2019(ACL)プレーオフのニューカッスル・ジェッツ(オーストラリア)戦に臨み、4-1で勝利。この結果、グループステージへの進出が決まった。

2018シーズンの明治安田生命J1リーグを3位で終えた前年度アジア覇者鹿島と、昨シーズンのオーストラリアリーグを2位で終えたニューカッスルによる一発勝負。鹿島は、最後尾にGKクォン・スンテ、最終ラインに安西、チョン・スンヒョン、町田、山本、中盤に土居、レオ・シルバ、永木、安部、最前線にセルジーニョ、伊藤を並べた。

試合開始早々、ボックス手前右でボールを持ったセルジーニョが勢いよくミドルシュートを放つ。これは枠を右に外れたものの、士気の高さを窺わせる入りを見せる。


その後、ややニューカッスルがボールを保持する時間が続くが、16分に再び鹿島にチャンスが訪れる。セルジーニョが右サイドから低い弾道のクロスを上げると、ボックス左浅い位置に飛び込んだ安部が左足のアウトサイドジャンピングボレー。枠を外れたものの、意表を突く攻撃に相手の守備陣が浮足立ち始める。

そして18分、左CKの場面からボックス手前で前を向いてボールを持ったレオ・シルバが、ゴール前でニューカッスルDFを背負っていたセルジーニョに鋭いスルーパスを打ち込む。すると、セルジーニョがフリックして軌道を変えたボールが枠の右端に飛んでいく。一度はGKモスに阻まれたものの、こぼれ球に反応した伊藤が押し込み移籍後初ゴールとした。

しかし24分、ニューカッスルが好機をものにする。鹿島陣内中央付近のクトルンビスが最前線にボールを送ると、これが鹿島の選手に当たりボックス手前中央にこぼれる。反応したバルガスがシュートを放つと、今度はDFチョン・スンヒョンの身体に当たり、GKクォン・スンテの逆を突いたシュートがゴールに吸い込まれた。

それでも、鹿島は気を取り直して勝ち越しを目指す。32分、右サイドバックの安西がオーバーラップしてクロスを上げると、ボックス左に飛び込んだのは左サイドバックの山本。強烈なヘディングシュートがネットに突き刺さり、前半のうちに再びリードを奪う。

後半に入ると、ビハインドニューカッスルがロングボールも交えつつ攻め込もうとするが、安部を中心に更なる得点を目指す鹿島がペースを掴ませない。前半からハードワークを続けているセルジーニョを中心にフォアチェックを徹底し、高い位置からショートカウンターを繰り返す。

61分、右サイドの安西がグラウンダーのクロスを供給し、ボックス手前中央のセルジーニョがワントラップしてシュート。しかし、枠を捉えたシュートはGKモスが弾く。良い時間帯が続く鹿島だが簡単には点差を広げさせてくれない。

それでも67分、ボックス内でボールを持ったレオ・シルバが倒されてPKを獲得。キッカーのセルジーニョが落ち着いて沈め、スコアを3-1とする。

72分、最後まで試合をコントロールしたい鹿島は幸先の良い先制点を挙げた伊藤に代えて遠藤を投入。土居を2TOPの一角に上げ、中盤の圧力を高めていく。そして、徐々に試合が落ち着いていく中、“新10番”の安部は80分にお役御免。山口との交代でピッチを退いた。

試合終了間際には、GKクォン・スンテのフィードに左サイドの山口が抜け出し、低い弾道のクロスを供給。ファーで合わせたセルジーニョが難なく沈め、スコアは4-1。その後、ニューカッスルの肉薄を許さずに試合が終了した。

この結果、勝利した鹿島はグループステージへの進出が決定。同日行われていたプレーオフのハノイ(ベトナム)戦を4-1で制した山東魯能(ベトナム)と共に、慶南FC(韓国)、ジョホール・ダルル・タクジム(マレーシア)が待つグループEで戦うこととなった。

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