厳格な食生活を送るヴィーガニズム(絶対菜食主義)の親は、我が子にもその信念を通しヴィーガン(絶対菜食主義者)として生活させる家庭が少なくない。しかし、幼い子供に偏った食生活を強いると様々な面で健康被害を生じさせることもある。このほど米フロリダ州に住むヴィーガンのカップルが、生後5か月の息子に適切な食事を与えず、餓死寸前にまで追い込み逮捕されたニュースが『News 96.5 WDBO』『WFTV』などで報じられた。

フロリダ州タイタスビルで、餓死寸前の男児が保護された。逮捕された男児の親であるロバート・バスキー(31歳)とジュリアフレンチ(20歳)は2人ともヴィーガンで、医師からは男児に粉ミルクを与えるようアドバイスを受けていたにもかかわらず、それを無視してネット上で見つけたレシピを参考にし、芋ペーストをベースにした離乳食を男児に与えていた。

2月13日、児童家庭サービスから通報を受けた警察が発見した男児は極度の栄養失調や脱水症に陥っており、目は窪み肌からは張りが失われ、肋骨が浮きあがっていた。さらに体温や糖分を維持することが困難で無気力になり、泣き声もあげず、動くことも不可能な状態だった。出生時の体重が約3,430グラムだった男児は生後5か月になったが、3,860グラムほどしかなかったという。

タイタスビル警察のローレン・ワトソン捜査官は、「男児は一時期オーガニックの粉ミルクを与えられており、その時は体重も増えて健康状態も良かったようです。ですが両親は調合乳を与えるようにという医師のアドバイスを無視して、勝手にヴィーガンの生活スタイルに合った食事内容に変えたのです。あそこまで酷い状態の子供は、私はこれまで見たこともありません。餓死寸前という感じでした」と話している。なお今回のことが原因で、男児は今後も長期にわたり医学的問題を抱えることになるだろうとされている。

ロバートジュリアは、なぜオーガニックの粉ミルクを男児に与えるのを止めたのかについては理由を述べていない。しかし経済的にも医師の勧めた粉ミルクを購入する余裕があり、我が子にきちんと栄養を与える方法があったにもかかわらずそれをしなかったことから、男児に身体的危害を引き起こした育児放棄の罪で逮捕・起訴され、後に他の罪でも起訴される予定とのことだ。

現在は州の保護下に置かれている男児だが、保護されてすぐに病院で点滴を投与されると翌日には227グラムも体重が増えたことが明らかになった。ロバートジュリアは、次の裁判所出廷までブレバード郡刑務所に勾留されている。

このニュースを知った人からは、「医師の勧めを無視した愚かな親たちだ」「もう子供をこの2人のもとへ返さない方がいい」「子供をこんな状態にしたことを反省している様子もないよね。最低」「大人がヴィーガンになるというのは勝手だけど、何もわからない子供にそれを強いるのは間違っているだろう」「こんな小さな子供を自分たちの信念の犠牲にするな!」「普通に考えて、ヴィーガンの食事が赤ちゃんには適さないと分からないのは愚かでしかない」「でもヴィーガニズムが子供に悪いというのではなく、親が勝手に食事法を変えたことが問題でしょ」「最初から母乳を与えれば問題なかったのでは?」といった声があがっている。

画像は『WFTV 2019年2月14日付「Titusville parents accused of child neglect after allegedly starving baby, police say」』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 エリス鈴子)

海外セレブ・芸能のオンリーワンニュースならテックインサイト