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Point
フランスフェンシング連盟は、ライトセーバーを使ったジェダイ・バトルを正式なスポーツとして認定。
■試合は、3分間の15ポイント先取で、頭と胴体は5ポイント、腕や足は3ポイント、手は1ポイントと厳正なルールが決まっている。
■連盟によると、運動不足で病気が増加している若者世代の健康改善を目的として始めたとのこと。

現在、フランスで新たなジェダイたちが続々と誕生しているようです。これ、剣道の国・日本は有利だったりしますか…?

フランスフェンシング連盟は、「ライトセーバー」を使ったバトルをスポーツとして公式認定しました。「ジェダイ・バトル」は、フランス国内でたちまち人気を集め、先日2月11日には、ジェダイたちによる「ライトセーバー全仏トーナメント」も開催されたようです。

詳細な報告は、2月19日付けで「Associated Press」に掲載されています。

ライトセーバーは、映画『スター・ウォーズ』に登場する、「ジェダイ」と呼ばれる戦士のみ貸与を許された武器です。ちなみにヨーダは緑色、ダース・ベイダー卿は赤色のライトセーバーを愛用しています。

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「生活習慣病予防に最適なのはジェダイの訓練」

連盟によると、公式認定した目的は「若い世代の健康改善」。というのも、ネットやゲームが流行する昨今、若者たちはますます運動をせず、それに伴う肥満症や生活習慣病などが増加傾向にあるのです。こうした病気を防ぐためにも、ジェダイの訓練は最適だと言います。

一見「バ◯なの?」と思うでしょうが、何の勝算もなしにジェダイ・バトルを選んだわけではありません。フランスでは、怪傑ゾロロビン・フッド三銃士などが流行した際に、フェンシングを習い始める若者が増えた過去があります。そこで今回、白羽の矢が立ったのが「ジェダイ」というわけです。

スター・ウォーズ』は、2015年から新シリーズも始まっており、今年の12月にその3作目が公開予定で、世界中で若者人気が爆発中。もちろん、このスポーツは、幼少時代からスター・ウォーズファンだった大人や運動不足に悩む大人たちの間でも人気沸騰中なのです。

本格派は「ブォーン音」のなるライトセーバーを自作

また、ただのチャンバラにならないよう、厳正なルールも決められています。

試合に使用されるライトセーバーは、映画のような磁力式プラズマではなく、LEDで発光するポリカーボネート製のものを選手が各自で用意。これでルークアナキンのように腕を切り落とされなくて済みます。

かなり気合の入っている人は、本物同様に「ブォーン」という独特の電気音が鳴る、チップを内蔵したライトセーバーを作っています。試合会場も、映画のような視覚効果を生み出すために薄暗くセットされている様子。

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「ジェダイの型」の会得が必要

安全でクリーンな試合にするため、選手は防護マスクとプロテクターを装着することが必須です。また、剣さばきもフェンシングのようなすばやく細かい動きではなく、ジェダイの型に乗っ取ったスイーピング・フォームを会得しなければなりません。

ジェダイの型を習うためのトレーニング教室も、現在フランスで流行しているのだとか。

それでも型以外は、かなりフェンシングのルールに似通ったものとなっています。試合は、3分間の15ポイント先取で勝利。ライトセーバーを相手の頭部と胴体にヒットさせれば5ポイント、腕や足なら3ポイント、手は1ポイントとなっています。時間内に勝負がつかなければ、その時点でポイントが多い選手の勝ちです。

このままジェダイバトルがヨーロッパで流行し、世界中に広まれば、ゆくゆくはオリンピック競技になることもありえます。そうなれば、私たちのサムライ魂にも火がつくというもの。新たなジェダイ・マスターが、我が国日本から誕生することを祈りましょう。

その時まで「フォースとともにあらんことを」。

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reference: theverge / written & text by くらのすけ
ライトセーバーを使った「ジェダイ・バトル」がフランスで公式スポーツとして認定される