日本のレストルーム空間の質の向上に取り組む一般社団法人日本レストルーム工業会(本部:愛知県名古屋市、会長:喜多村円(TOTO株式会社代表取締役社長執行役員))では、日本のきれいで快適なトイレの象徴である「温水洗浄便座」の利用機会拡大に向け、パブリックトイレにおいて「温水洗浄便座」が設置してあることを示すシンボルマークを策定しました。
あわせて洋式トイレ・和式トイレの設置を示すシンボルマークも策定。これら3つのシンボルマークは、この度、日本工業規格(JIS Z 8210:案内用図記号)に登録されました。

それぞれの図記号は、ホテル、商業施設、駅や公共施設など、様々な場所で、また宿泊予約サイトや案内パンフレットなどでも自由にご活用いただけるよう、当工業会のホームぺージにて公開します。
URL:https://www.sanitary-net.com/trend/standard/standard-jis04.html


シンボルマークの策定とJIS Z 8210への登録について
(一社)日本レストルーム工業会では、昨今の訪日外国人観光客の急増を受け、“だれでも安心して使えるトイレ環境”を目指し、パブリックトイレにおける洋式トイレ・和式トイレの設置、さらには“おもてなしトイレ”の要となる温水洗浄便座の設置の有無が一目でわかるシンボルマークの作成を検討してまいりました。

そこで、シンボルマークのJIS化による認知拡大を目的として、外部有識者を招いて「トイレに関する案内用図記号事前検討会」を設置、シンボルマーク案の作成を行いました。作成においては、理解度試験(図記号が何の機能を表すものかを確認する試験)ならびに視認性試験(図記号の大きさを小さくしても何を表しているかが分かるかを調べる試験)を、日本国内および海外5か国(中国、韓国、米国、ドイツインドネシア)で実施、海外の方が見ても一目でわかりやすいシンボルマークを目指しました。その後、JIS Z 8210改正原案作成委員会での審議を経て、図記号として日本工業規格(JIS)に登録されました。

日本レストルーム工業会では、今後も日本のトイレ・世界のトイレがより良く、また快適で使いやすいものになるよう、取り組みを進めてまいります。

【各マークの策定について】
1.「温水洗浄便座」設置をおもてなしの新たな基準にー「温水洗浄便座
温水洗浄便座は、日本国内では住宅において約80%と高い普及率となっており、パブリックにおいてもその普及率は高まりつつあります。その一方で、パブリックトイレにおいて「温水洗浄便座が設置してあるかどうか」ということについては、これまであまり明示されてきませんでした。
当工業会が実施した、外国人を対象にしたアンケート調査においては、旅行中「必ず温水洗浄便座があるトイレを使う」「できるだけ温水洗浄便座があるトイレを使う」と答えた方が8割以上に上り、また、「旅行中に温水洗浄便座の設置情報があると役立つ」との回答も9割近くに上る結果となるなど、「快適なトイレ」へのニーズが高いことがわかっています。
温水洗浄便座マーク

そこで、当工業会では、「温水洗浄便座」設置の有無が、今後おもてなしの新基準となり、高いサービスレベルを示すひとつになり得ると考え、「温水洗浄便座」の設置を表示するためのシンボルマークを作成しました。
シンボルマークは、「直感的なわかりやすさ」を考慮の上、既にJIS案内用図記号に登録されている他の図記号に倣って、黒塗りの表現を基本とし、洋式トイレを真横から見た形状と、洗浄水を簡潔にデザインしています。視認性を追求し、水滴の数やその直径寸法までこだわったシンボルマークとなっています。
2.よりわかりやすいパブリックトイレへー「洋風便器」「和風便器」
さらに、「温水洗浄便座」のシンボルマーク策定にあわせ、「洋風便器」「和風便器」を表すマークも同時に作成しました。
和風・洋風便器マーク
多くのパブリックトイレにおいて、洋風・和風便器が混在し、使用中の場合、ドアの外側からどちらのタイプが設置されているか判別できないケースが多いという実態があります。今回のマークを掲示することにより、訪日外国人観光客をはじめとする多くの利用者に、よりわかりやすくパブリックトイレを使用していただけることとなります。

デザインは、こちらも黒塗りとし、最小限の構成要素で極めてシンプルな分かりやすいシンボルマークとしています。

<ご参考:外国人を対象とした「トイレに関するアンケート」(2018年 (一社)日本レストルーム工業会調べ)>
温水洗浄便座の付いたトイレを選んで使いたい」と考える方は8割以上。
また、「温水洗浄便座の設置情報が役立つ」と考える方は9割近い結果に。

外国人向けトイレに関するアンケートグラフ


<案内用図記号の活用のご提案>
今後、各マークは、トイレ内だけでなく、施設案内板やパンフレット、各種WEBサイト、さらには、国内だけでなく海外で展開する商業施設やホテルなどにおいても、あらゆるシーンで広くご活用いただくことを目指していきます。

公園・商業施設マップ
トイレ入り口・ブース内表示
カフェ・コンビニ表記
賃貸・宿泊サイト内表記




■一般社団法人日本レストルーム工業会について
(一社)日本レストルーム工業会は2015(平成27)年4 月より、(一社)日本衛生設備機器工業会と(一社)
温水洗浄便座工業会が合併し、トイレ・洗面室等、水まわりにかかわる設備機器を対象とした事業を
実施する組織に再編し新たにスタートした業界団体です。レストルーム業界の持続的な発展を通じて、
世界中の人たちの生活文化向上に貢献するという理念のもと、世界中の人たちに、安全で使いやすく
環境にやさしい快適なレストルーム空間を提供するため、下記に取り組んでいます。
1.<安全・安心>製品の安全性をさらに向上させ、適切な使用方法を広めます。
2.<環境貢献>地球温暖化をはじめとする環境問題解決のため、地球にやさしいモノづくりを目指します。
3.<国際貢献>製品の国際標準化を進め、海外でのさらなる普及を図ります。
《会員企業(50 音順)》アイシン精機株式会社、アサヒ衛陶株式会社、SANEI株式会社、
ジャニス工業株式会社、東芝ホームテクノ株式会社、TOTO 株式会社、パナソニック株式会社、株式会社LIXIL



配信元企業:一般社団法人 日本レストルーム工業会

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