カルロゴルドーニの戯曲「2人の主人に仕えた男(Il servitore di due  padroni)」を原作に、福田雄一が上演台本・演出を手掛けるシス・カンパニーの2019年7月公演のタイトルが『恋のヴェネチア狂騒曲』に決定したと、同社の公式サイトで明らかにされた。出演は、ムロツヨシ堤真一、吉田羊、賀来賢人若月佑美、池谷のぶえ、野間口徹、粕谷吉洋、大津尋葵、春海四方、高橋克実、浅野和之。

2019年7月に新国立劇場 中劇場にて上演される。チケット一般前売開始は2019年5月中旬予定。詳細は3月に発表予定。

カルロゴルドーニは18世紀イタリアの喜劇作家。仮面即興劇(コメディア・デラルテ)を改革し、完全台本による古典喜劇を確立させた第一人者。彼の作劇スタイルは、その後の欧米の笑劇(フェドー、カモレッティ、ジョン・クリーズ、クーニー、etc.)の礎となった。その流れを組む三谷幸喜も2014年に、ゴルドーニの『抜目のない未亡人』を、新国立劇場におけるシス・カンパニーのプロデュース公演で上演台本と演出を手掛けている。

今回の『恋のヴェネチア狂騒曲』の原作「2人の主人に仕えた男」は、ゴルドーニの代表作にして最高傑作。2017年には同作を原作とする「一人の男と二人の主人(One Man, Two Guvnors)」が英国ナショナルシアターライブ(NTLive)で日本公開され評判を呼んだ。リチャード・ビーン台本、ニコラス・ハイトナー演出の本作は2011年にロンドン初演、その後NYブロードウェイに進出、主演のジェイムズ・コーデン(英国俳優)がトニー賞最優秀男優賞を受賞し、そのまま米国を代表するコメディアンへと昇りつめていったことは有名。

『恋のヴェネチア狂騒曲』の詳細は今後明らかとなっていくが、デラックスなコメディ俳優陣を起用して料理する福田雄一の手腕に大いに期待したい。

シスカンパニー公式サイトより引用