ナビゲーター／谷原章介
アリババグループ傘下のスーパーマーケット「フーマー・フレッシュ」は、最速買い物代行サービスで売り上げを伸ばしている。スマホで注文すれば、３０分で自宅まで配送。しかも、一日に一回なら配送料無料という驚きのサービスを実施している。 注文が入ると、店員が小走りに買い物を代行、天井に張り巡らされたリフトが次々と買い物バッグをバックヤードに運び、そこで注文ごとに仕分けられて裏口で待ち構える電動バイク部隊に引き渡されて宅配するという仕組み。夕方のゴールデンタイムには、店内を駆け回る店員と次々にパッキンケースを載せて出動するバイクが息もつかせない速さで回転していた。決済は、自社のアプリを使ったアリペイを使った簡単なもの。勿論、実店舗でも現金決済をするひとは殆どいない。キャッシュレス化が急加速で浸透している。一人っ子政策の影響で、独居老人が溢れた都市部ではそのニーズにピタリとはまり、右肩上がりに業績を伸ばしていた。番組では、生きたままの鮮魚や調味料、飲料などを注文してみて、実際に３０分以内に届くかどうか検証、その精度に驚きを隠せなかった。 １９０２年創業の木下サーカスの引越しに密着。わずか４日で解体、およそ１００台のトラックで荷を運び、次の公演場所に４日で組み立てるという荒業の移動を実行していた。 移動の陣頭指揮を執る中園氏は、実は空中ブランコ乗り。よく見ると象つかいの女性や、アクロバットの男性など団員が、移動の中心を担っていた。次の公演に間に合うよう、速く。さらに、１台数十万円というトレーラーのチャーター台数を最小限に抑える効率化が求められるため、団員以外では運べないという。去年１１月の千葉県・柏市公演から次の大阪・梅田公演まで。彼らの火腰に密着。長年培った「運ぶ技」で、ミッションを遂行するサーカス団に密着した。
熊本県と隣接する大分県竹田市エリアは、キャベツやレタスなどの葉物野菜の生産農家が多い地域。このエリアでも高齢化が進み、収穫、出荷の重労働が悩みの種だった。解決したのは、ＪＡと物流会社が組んだ鉄コン輸送。鉄製の小型コンテナを畑に運び次々と収穫、鉄コンをまとめてトラックに積み込んでカット野菜工場に運ぶというもの。 ＪＡが農家をまとめてトラックをチャーターし、集荷するため、天候その他の理由で、運びたいときに運べるのだ。現在はまだ、集荷場に運んでまとめて送るというスタイルだが、近い将来、近隣の農家を募り、畑脇までトラックを乗り入れて集めて回る通称“ミルクラン”という技も使いたいという。鉄コン、ミルクランとも物流独自の知恵。これを農業に導入すれば、高齢化の進む多くの地方で「助け」に繋がっていく。
- 取材テーマ４.『スマート・インポートが国際物流の効率化を加速』
自動車のアルミホイール業界にとって、冬は試練のとき。スタッドレスタイヤの需要が一気に加速するため、生産、輸入、輸送が追いつかないのだ。しかも、その年々の気候によって需要はまちまち。物流繁忙期の年末にいかに、倉庫やトラックをおさえるか、その数を読むかはきわめて難しいという。この解決に動いたのが、日本の物流大手・佐川急便のＧＯＡＬチーム。
彼らは、客の困った状況を運ぶチカラで解決するスペシャリスト集団だ。そして、彼らが提案したのは、生産地の中国で検品、仕分け、送り状の貼り付けまで行い、日本の客の下へ直接宅配するスマート・インポートという技。 これなら、海外の工場にストックさせておいて、客が欲しい時に欲しいだけ、ジャストインタイムで送れると言うモノ。中国の工場、検品センター、倉庫をメーカーと一緒に訪れたＧＯＡＬチーム、果たして、メーカーの悩みを解決し契約を勝ち取れるのか？中国・寧波で彼らの動きを追った。 最近のプレハブ住宅は工場で作っている。積水ハイムもそんな工場住宅を得意とするメーカー。その際欠かせないのが、２つの運ぶチカラ。効率よくつくるための工場内の物流と作った住宅を運ぶ特殊輸送だ。工場は天候に関係居なく工事が進むので、最短１日で家ができるという。 しかも、これまでの建築では不可能だった床面を逆さまにして補強できるため強度が高くなり、柱の本数も減らせるのだ。家を注文した大阪の家族に密着。一軒の家が作られ運ばれる技を家族目線で追った。
★番組名 経済スペシャル「運ぶチカラが世界を変えた！」
★放送 2019年2月23日（土）午後4時～5時15分 テレビ東京系列６局ネット
★出演 ナビゲーター 谷原章介 リポーター 中川 栞（テレビ大阪アナウンサー)
配信元企業：テレビ大阪株式会社
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