イブラヒモビッチバロテッリを顧客に抱える剛腕代理人ライオラ氏がコンタクト

 セリエAの強豪ローマに現れた新星ニコロ・ザニオーロは、現地時間12日のUEFAチャンピオンズリーグ(CL)決勝トーナメント1回戦、ポルトとの初戦で2ゴールをマーク。すでにイタリア代表への招集歴も持つ19歳は、水面下での争奪戦が行われているという。イタリア紙「ガゼッタ・デロ・スポルト」は、ザニオーロの家族が欧州に名を馳せる有力代理人からの申し出を断ったと報じている。

 ザニオーロは189センチの長身ながらも足下の技術は柔らかく、しかも希少価値のあるレフティーということで大きな注目を集めている。ローマとは今季から5年契約を結んでいるが、今後に目を向ければ欧州のビッグクラブによる争奪戦に発展する未来は容易に想像できる。

 それを見越して、数多くの欧州の有力代理人がコンタクトを取っているという。すでにザニオーロと家族はステファノ・カステルノーヴォ氏からクラウディオ・ヴィゴレッリ氏に代理人を変更。そこに声をかけてきた1人が、剛腕で知られるミノ・ライオラ氏だという。

 ライオラ氏の顧客には米MLSメジャーリーグサッカーロサンゼルスギャラクシーの元スウェーデン代表FWズラタン・イブラヒモビッチや、ACミランイタリア代表GKジャンルイジ・ドンナルンマと同MFジャコモ・ボナベントゥーラ、マルセイユイタリア代表FWマリオ・バロテッリマンチェスター・ユナイテッドフランス代表MFポール・ポグバといった世界的なビッグネームが並ぶ。

父イゴール氏は代理人の変更を考えていないこと示唆

 また、ユベントスの18歳の新星FWモイーズ・キーンといった、今後に期待を持てる選手ともすでに契約を結んでおり、ザニオーロとの契約にも乗り出した。

 一方で、ザニオーロと家族はライオラ氏の申し出に断りを入れたという。ザニオーロの父イゴール氏は「私たちはヴィゴレッリと行動をともにする」として、代理人の変更を考えていない旨を明かしたと伝えられている。

 世界的に影響力の大きいライオラ氏との契約は、巨額契約やビッグクラブとの交渉の道筋を容易にするが、その剛腕ぶりから「面倒な選手」というレッテルを貼られることも少なくない。ザニオーロは、そうした意味では高額年俸や早急な移籍よりも、現状の環境を維持しやすい道を選んだ模様だ。(Football ZONE web編集部)

ローマFWニコロ・ザニオーロ【写真:Getty Images】