日本を訪れる中国人観光客の増加が続いており、ここ数年は毎年過去最高を更新している。しかし、中国人全員が日本を簡単に訪れることができるわけではなく、ビザ取得要件の緩和がされたものの裕福でなければビザが取りづらいというのも事実だ。中国メディアの今日頭条はこのほど、「中国人富裕層はなぜ日本へ旅行したがるのか」と問いかける記事を掲載した。

 記事はまず、近年は中国人にとって日本がタイに次ぐ人気の渡航先となっていると紹介。中国人が日本で「何をしたい」と思っているのかも気になるところだが、中国人に対して最近行われた調査によれば、「テーマパークで遊ぶ」が60.8%、「グルメを満喫する」が51.7%、「ショッピング」が50.6%、「お花見」が42.3%だったという。こうしたニーズを見ると、中国人の団体ツアーにこれらのスポットが盛り込まれているのも理解できる。

 日本を旅行で訪れるためのビザを申請するためには、一定の収入や資産があるという条件をクリアしなければならない。ビザの費用は、団体ビザで取れば比較的リーズナブルだが個人ビザを取得する場合は高額になるという。それでも個人ビザで訪日する「富裕層」の中国人は、日本のどのようなところに魅了を感じているのだろうか。

 記事の分析によると、「日本では中国から伝わった歴史文化が、さらに洗練されて発展し日本独自の文化として根付いていること」が、大きな魅力となっているという。こうした「日本の文化を体験する」ために、団体のツアー客が行かないような場所を選ぶようになっていると主張した。また、サービスの質が良く、中国では体験できないサービスも中国人富裕層にとっては大きな魅力となっていると指摘したほか、治安が良いため、安心して滞在できるのも魅力であると強調。多額の資産を持つ富裕層にとっては確かに治安はきになるところだろう。

 つまり、中国人富裕層にとって日本は環境や治安が良く、どこへ行っても質の高いサービスが期待できるという点が魅力なのだ。お金にゆとりのある中国人は個人で日本を訪れ、団体旅行客が訪れない場所で日本ならではの体験をして、日本ならではの時間を楽しんでいることがわかる。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)

中国人富裕層はなぜ日本へ旅行したがるのか・・・ビザも取りにくいのに=中国メディア