車の運転にまつわる“あるある”を集めたイラスト「運転あるある」がSNS上で話題となっています。無理やり追い越してすぐに曲がる人の謎、方向指示器をつけっぱなしにしたときの恥ずかしさ…などを描いており、「分かる」「若葉マークは余計にあおられる」「ペットボトルは少し危険」などの声が上がっています。作者の男性に聞きました。

浮世絵風の絵がネタの世界観にマッチ

 このイラストを描いたのは、山田全自動(ペンネーム)さんです。イラストレーターとして活動しています。「山田全自動でござる」「またもや山田全自動でござる」(いずれも、ぴあ)などの作品を発表しています。

Q.イラストを描き始めたのは、いつごろからでしょうか。

山田さん「今回のように、浮世絵のようなイラストで描き始めたのは2013年ごろだったと思います」

Q.今回のイラストを描いたきっかけは。 

山田さん「すみません、何となく描きました(笑)」

Q.そもそも、浮世絵風に描き始めた理由は。 

山田さん「以前は普通のイラストを描いていたのですが、個性的な絵柄にしたいと思い、いろいろな絵柄を模索していました。試しに浮世絵風に描いてみたら、ネタの世界観にぴったりでした。また、ある程度毒のある内容を描いても、とぼけた感じの素朴な絵柄で中和される気がしたため、浮世絵風に描くようになりました」

Q.1作品当たりの制作時間は。 

山田さん「ネタや文章を考えるのは、1時間ほどかかります。イラストは20分ほどで描き上げます」

Q.急に追い越され目の前を曲がられたときや、ガラガラの駐車場で真横に車を止められたときはどう思いましたか。 

山田さん「どちらも『なぜ、わざわざ!?』と感じました。追い越しのネタは完全にアウトな気がしますが、真横に止めるのは、フォロワーさんから『駐車が苦手な人は基準があった方が止めやすい』という理由を教えてもらい、なるほどと思いました。『トナラー』という名称があることも知りました(笑)」

Q.もともと、車がお好きなのですか。 

山田さん「普通です。通勤で使わざるをえない職場で必要に迫られて買いました。ただ、運転が少し怖いと感じることもあり、車を手放し、都心部に引っ越しました。過去には、日産の『パオ』、マツダの『デミオ』に乗っていました」

Q.漫画について、どのような意見が寄せられていますか。 

山田さん「『隣に止める人』について、『あるある』という意見が多かったです。経験をされた人がたくさんいらっしゃるんですね(笑)」

Q.創作活動で今後、取り組んでいきたいことは。 

山田さん「とにかく現状維持でやっていきたいと思います。時々、『新たなことをやらないと』と、違うことをやってみるのですが、『お前にそれは望んでいない』的な反応が多い気がします。反省を踏まえ、老舗の和菓子屋的に変わらぬ味を貫きたいです(笑)」

オトナンサー編集部

イラスト「運転あるある」のカット=山田全自動(@y_haiku)さん提供