金花糖

「金花糖(きんかとう)」というお菓子をご存知だろうか。砂糖を煮て溶かした液体を木型に入れて固め、食紅で色付けした昔ながらの飾り菓子だ。

今でも馴染み深い金平糖とともに戦国時代に日本にもたらされた砂糖菓子・有平糖(あるへいとう)を原型にしたものと言われ、今でも各地に食文化として受け継がれている。

 

■初めての全国博覧会が開催

金花糖博覧会

21日から24日まで、東京・浅草の浅草公会堂で、全国各地の金花糖を集めた「第1回全国金花糖博覧会〜春を呼ぶお砂糖人形展」が開催されている。

仕掛け人は、浅草で『江戸駄菓子 まんねん堂』を営む鈴木真善さんだ。

鈴木真善氏

まんねん堂は元々菓子の卸問屋だったが、廃業した職人から鈴木さんが金花糖の木型を引き取り、初めて製造に乗り出すことになった。

 

■シュガーロードから各地へ

金花糖

江戸時代、貴重品だった砂糖は長崎から輸入され、長崎街道を通って全国に届けられた。この道は「シュガーロード」とも呼ばれるが、金花糖の文化は、長崎や唐津、加賀百万石の城下町・金沢、新潟の燕市や東京・浅草などに残っている。

金花糖博覧会

今回の博覧会は、こうした全国の金花糖を一堂に見ることができる。

■林家たい平師匠と金花糖のご縁は

林家たい平

21日には、落語家林家たい平師匠も来場。参加者が金花糖に食紅で絵付けの技を競う「林家たい平杯」が開催された。大師匠だった初代林家三平と鈴木さんが営むまんねん堂が近所だったため、鈴木さんの父親の代から懇意にしているというたい平。

芸能界の人脈を活かして、ビートたけしに金花糖づくりを紹介するなど、伝統復活にも一役買っている。

「落語にも古典落語が受け継がれているが、こういった昔からの技が今また蘇るのは嬉しい」と述べ、入賞者にはたい平自らが絵付けした招き猫の金花糖を贈った。

金花糖

 

■ひな祭りに息づく文化

金花糖

飾り菓子である金花糖は、今もひな祭りに飾られることが多い。「最近は、外国人観光客の方がお土産に買って行かれることも増えました」と鈴木さん。

有平糖

会場には、原型となった有平糖も展示。砂糖液を流し込んでつくる金花糖に対して、飴細工のように練り上げてつくる有平糖は色合いや形も異なる。庶民の駄菓子だった金花糖に対して、有平糖は茶道の席などで今も用いられている。

博覧会場では触ったり食べることはできないが、会場に近いまんねん堂の店舗では、会期中、全国の金花糖も販売されており、ひな飾りなどを買い求めることも可能だ。

【第1回全国金花糖博覧会 春を呼ぶお砂糖人形展】

・会期:2019年2月21日〜24日

・会場:浅草公会堂1階展示ホール 台東区浅草1-38-6

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(取材・文/しらべぇ編集部・猫山ニャン子

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