自分に自信がなく、天使<贋造魔女(ハニエル)>で誰かに変身しては、士道たちを翻弄していた七罪。しかし、士道や精霊たちが寄せる、七罪を受け入れる心にほだされて、士道に口づけ。霊力を封印し、士道たちと“友だち”となったのでした。

TVアニメ「デート・ア・ライブIII」より

デート・ア・ライブIII」の魅力に、スタッフキャストへのインタビューを通じて迫る連載企画。今回は、七罪を演じる真野あゆみさんと、夜刀神十香を演じる井上麻里奈さんに、クライマックスを迎えた七罪編を振り返っていただきました。

――七罪役として本作に出演した感想を教えてください。

真野 私も「デート」のファンだったので、すごくうれしかったです。オーディションを受けた時のこともよく覚えています。資料を読み、七罪の自信のない部分やネガティブな部分に共感できたので、ぜひとも演じたいという気持ちで、全力でぶつかりました。

井上 オーディションはどんな感じだったの?

真野 大人の七罪がメインで、子ども七罪が3割くらいの割合でした。今まで、私は子どもっぽい役を演じることが多かったので、新鮮でしたね。事務所の人からも「真野にこんな一面があったなんて」と言われるくらいでした(笑)

井上 真野さんのロリボイスだからこそ出る色気があるよね。

真野 ありがとうございます。自分でも新鮮で、オンエアを見るとなんだか気恥ずかしい感じがします(笑)

井上 役作りは大変だった?

真野 私自身、セクシーな人に憧れをもっているので、自分の理想像を投影して演じました。中身の七罪はやっぱり子どもだから、本当の意味でセクシーではありません。そういった面でも、七罪に近かったのかなと思います。

――第1期の放送から6年以上経過する「デート」は、スタッフキャストともにチームができあがっています。そこに加わったお気持ちは?

真野 めちゃくちゃ緊張しました。でも、最初のアフレコで演じ終えた時に、井上さんが「七罪がここにいると思った!」と言ってくださって、緊張がほどけました。今思うと、そういう状況も七罪に近かったのかなと感じますね。七罪は当初、ほかの精霊たちと距離があったのですが、徐々に近づき仲間になりました。それが、初参加の私と重なったように思えます。

井上 真野さんとは「デート」が初共演だったので、どういう芝居をするのかわからない状態からのアフレコでした。手探りでのスタートで、そのうえ大人の七罪はみんなをかき乱して、いわば場をリードする役割。きっとプレッシャーは相当なものだったのではないかと思います。

真野 恐れ多いです(汗)。

井上 今では、七罪といえば真野さんしか考えられませんね。真野さんの普段のかわいい声と大人の七罪の声がアンバランスで、そこに絶妙な色気があります。そして、子どもの姿になると真野さんの本領が発揮されて、かわいらしさが溢れて。まさに七罪だなと思います。

――七罪編で思い出に残っているシーンを教えてください。

真野 七罪編のラストで、みんなに謝りながら泣き出すシーンです。自分にも重なるんです。私もホンネをしゃべる時に、感極まって涙を流してしまうことが多くて。そういうシーンでしっかりみんなに謝って、優しくしてくれたことへの喜びを言葉にできる七罪は、すごい勇気の持ち主だなと感じました。そして、しっかりとその気持ちを声にしようと彼女に寄り添って気持ちをつくってアフレコに臨みました。

井上 いいお芝居だったよね。感情を露わにしながら、絵にあわせるのは気持ちの面でも技術の面でも大変だから。とてもカロリーを使ったのではないかなと思います。

真野 ありがとうございます

井上 私も、真野さんと同じく、七罪が泣くシーンは印象に残っています。「ごめんなさい」「ありがとう」と口にした七罪は、抱きしめたいと思うかわいらしさでしたね。「そのひと言が聞きたかったよ」という気持ちになりました。その後の展開もすばらしかった。精霊のみんなが、「なんで七罪を泣かせている!」と士道を攻めることによって、全員が七罪を許して、受け入れていることが伝わってきました。

真野 精霊のみんなが七罪の味方をしてくれたときは、本当にうれしかったです。直前のシーンでも、琴里に化けた七罪が、自分の悪口を精霊に吹き込んだ時に、みんながそれを否定しくれました。実は、そのシーンアフレコでも、私は涙を我慢していたんです。そこからの流れがあるので、本当に胸がいっぱいになりました。

――第4話で、士道や精霊たちが子どもの姿になるシーンもおもしろかったです。

井上 みんなの子どもボイスはかわいくて、聞いていて幸せでしたけれど、演じる側としてはすごく大変でした(笑)。十香は無邪気で、純朴なかわいさを意識して演じているのですが、「そこにさらに子どもらしさを加えるの!?」って(笑)。それでいながら、中身はそのままの十香なので、その塩梅の調整も大変でしたね。

真野 すごくかわいかったです! 第3話ラストで十香が子どもになったので、「来週はみんなが子どもになるの?」とざわついていましたよね(笑)

井上 印象的だったのは、台本がすごく読みにくかったということ。子ども姿の際のセリフは漢字が使われていなくて、すべてひらがなだったんです。一目読んだだけでは意味がわかりにくかった。特に、中二ワードが多い耶倶矢と夕弦は大変だったのではないかと思います(笑)

真野 七罪、よくやったなと思いました。じつは七罪って視聴者から嫌われるキャラクターじゃないかと心配していたんです。でも、みんなを小さくして、かわいい姿を見せたことで、ファンの方からお褒めの言葉をいただけて安心しました(笑)

後編では、今後の展開の見どころに迫ります。(WebNewtype・【取材・文:星政明】)

TVアニメ「デート・ア・ライブIII」より