■「この経験や感情は他の仕事にも生きると思うんですよ。だから乃木坂7年間で覚えた教訓を大切にしたいです。感謝しかないです」(西野七瀬

【画像】誰からも愛された絶対的エース、西野七瀬

2月24日乃木坂46の歴史にまたあらたな1ページが刻まれた。『乃木坂46 7th YEAR BIRTHDAY LIVE DAY4 西野七瀬 卒業コンサート』、それは乃木坂46に関わるすべての人々にとって伝説的な1日となったに違いない。
2月21日〜24日の4日間、各日5万人、トータル20万人動員となった『乃木坂46 7th YEAR BIRTHDAY LIVE』。1日だけで50万の応募があったDAY4(DAY1〜DAY3の合計が50万応募)は、乃木坂46の7歳の誕生日と、絶対的エースとも言われた西野七瀬の門出の両方をお祝いしたいと言うファンで会場は超満員。この日来られないファンのために『西野七瀬 卒業コンサート』生中継ライブビューイングも行われ、全国218館が10万人ものファンで埋め尽くされた。

西野七瀬は2011年8月21日のグループ結成からこの日までの“2690日”乃木坂46として活動してきたが、いよいよその活動にピリオドを打つということで、京セラドーム大阪は始まる前から多くの西野七瀬タオルで埋め尽くされ、今か今かと開演を待ちわびていた。

そんななか、お決まりの「Overture」からスタート。西野のオーディション時の映像から始まり、ステージについに西野が登場し、自身がセンターを務めた「気づいたら片想い」をゆっくりアカペラで歌い出す。他のメンバーもそれに続くように登場すると、そこからライブがスタート。よく“儚い”と形容されることの多い西野だが、まさにそんな彼女にふさわしいライブの始まりだった。

そのまま「今、話したい誰かがいる」「夏のFree&Easy」などのキラーチューンで会場のファンは全力で西野カラーの緑色のペンライトを振る。とくに「夏のFree&Easy」では、西野が会場の中央を3Dフライングによって空中パフォーマンスし、観客は西野に大歓声を送った。

『7th YEAR BIRTHDAY LIVE』は4日間で乃木坂46の楽曲トータル177曲を披露することがコンセプトとなっているが、DAY4は西野がセンターを務めた曲が固められており、どれも乃木坂46ファンにとっては神曲ばかりで、会場の盛り上がりもひとしおだ。

そこから西野ソロ曲「ごめんね ずっと・・・」や3期生曲・アンダー曲等でそれぞれの色を出し、会場を盛り上げていく。また今回は空中パフォーマンスが多彩に組み込まれていて、「魚たちのLOVE SONG」ではメンバーがステージ上方から壁を歩いて降りたり、地上25mまでステージが上がったりと、京セラドーム大阪という大会場で、どの席でも100%楽しめる演出が盛りだくさんとなった。

ライブ中盤、「ひとりよがり」「隙間」「遠回りの愛情」「きっかけ」と、バラードナンバーが続くと、プライベートでも仲の良い高山一実や斉藤優里、94年組の同い年、中田花奈ら、西野との思い出の深さに涙するメンバーが。桜井もその後のMCで「本当になあちゃんは誰からも愛されているよね」と話していたことから、メンバーの西野への愛、そしてどれほどの想いで、この日のライブに臨んでいるかがファンにも伝わったに違いない。

ライブは後半戦へ突入。大ヒットナンバー「インフルエンサー」やアンダー曲で名曲との呼び声の高い「My rule」などで会場を盛り上げると、その後、会場には西野が高校生のときにふとした落書きで誕生したと言われる、耳かきについている梵天と言われるフワフワの部分をモチーフにしたキャラクターの“どいやさん”がバルーンとなって登場し「スカイダイビング」をパフォーマンス。西野を乗せて会場を縦横無尽に浮遊し、どいやさんのぬいぐるみを投げる演出でファンは大盛り上がりとなった。

あっという間の“儚い”時間も終わりを迎える。西野がセンターを務めた曲「いつかできるから今日できる」で本編は終了。いつもであればここで通常のアンコールが巻き起こるが、この日は「七瀬コール」が会場を包んだ。誰が決めたわけでもない。会場が西野にエールとアンコールを送ったのだ。そして西野が白いドレスに身を包み会場へ現れるとゆっくりとその口を開いた。

アンコールありがとうございます。七瀬っていう声がすごい聞こえてきて、みんなと盛り上がってました。何を話せば良いか難しいけど、直前まで卒業ライブかな? って感じだったんですけど、出る前に心がぐーってなって、喉がきゅーって絞められて、自分の中の乃木坂が知らない間に例えようのない大事なものになってたんだなってライブが始まる寸前に気づかされました。たくさんの方が力を貸してくれて活動できている私たちで、この経験や感情は他の仕事にも生きると思うんですよ。だから乃木坂7年間で覚えた教訓を大切にしたいです。感謝しかないです。本当にありがとうございます」

決して人に伝えることが上手い訳ではない西野だが、考えて考えてゆっくりと発されたその一言ひと言は、そこにいるすべての人々を感動させるのに十分だった。

そして西野最新ソロ曲「つづく」をしっとりと歌い上げると、涙を浮かべたメンバーたちも登場。「シンクロニシティ」「ダンケシェーン」と乃木坂46の代名詞とも言えるナンバーを披露すると、最後は西野のラストシングル「帰り道は遠回りしたくなる」をパフォーマンス。ミュージックビデオ内で紙に“ありがとう”と掲げる演出を踏襲し、会場は“ありがとう”と紙を掲げるファンで埋め尽くされた。

こうして乃木坂46から絶対的エースは巣立って行った。決して楽な道のりではなかったかもしれない。その苦しみは誰にも理解できない。ただ今日こうして彼女が笑顔で旅立って行ったこと。それは乃木坂46人生が素晴らしかったことをまさしく物語っていたのだ。

乃木坂46は、4月17日に通算4枚目のアルバムを約2年ぶりにリリース。さらに『真夏の全国ツアー2019』も、7月のナゴヤドームを皮切りにスタートし、ラストは5年連続となる明治神宮野球場で行われることも発表もされたばかり。4期生も加わった乃木坂46新体制に、さらなる期待が高まる。

セットリスト
M0:Overture
M1:気づいたら片想い
M2:今、話したい誰かがいる
M3:ロマンスのスタート
M4:夏のFree&Easy
M5:ごめんね ずっと・・・
M6:自分じゃない感じ
M7:トキトキメキメキ
M8:春のメロディー
M9Another Ghost
M10:魚たちのLOVE SONG
M11:失恋お掃除人
M12:君は僕と会わない方がよかったのかな
M13:命は美しい
M14:何もできずにそばにいる
M15:羽根の記憶
M16:設定温度
M17:傾斜する
M18:強がる蕾
M19:転がった鐘を鳴らせ!
M20:他の星から
M21:ショパン嘘つき
M22:Rewindあの日
M23:生まれたままで
M24:吐息のメソッド
M25:僕がいる場所
M26:ひとりよがり
M27:隙間
M28:遠回りの愛情
M29:きっかけ
M30:心のモノローグ
M31:インフルエンサー
M32:別れ際もっと好きになる
M33:嫉妬の権利
M34:かき氷の片想い
M35:無口なライオン
M36:やさしさなら間に合ってる
M37:やさしさとは
M38:My rule
M39:せっかちなかたつむり
M40スカイダイビング
M41:会いたかったかもしれない
M42:いつかできるから今日できる
本編終了
EN1:つづく
EN2:シンクロニシティ
EN3:ダンケシェーン
EN4:帰り道は遠回りしたくなる
WEN:光合成希望

リリース情報
2018.11.14 ON SALE
乃木坂46
SINGLE帰り道は遠回りしたくなる」

2019.05.31 ON SALE
乃木坂46
Blu-ray&DVD『“舞台”ザンビ』

イベント情報
乃木坂46 Artworks だいたいぜんぶ展
01/11(金)~05/12(日)10:00~20:00(入場は19:30 まで)
ソニーミュージック六本木ミュージアム

乃木坂46 OFFICIAL WEBSITE
http://www.nogizaka46.com/
(M-ON! MUSIC NEWS)
掲載:M-ON! Press