アイヌ文化の普及啓発活動に取り組む阿寒アイヌ工芸協同組合北海道釧路市阿寒町 代表理事:西田正男)と日本版地域DMOとして観光地域づくりに取り組むNPO法人 阿寒観光協会まちづくり推進機構(北海道釧路市阿寒町 理事長:大西雅之)は、アイヌ文化への国内外からの注目が集まる中、より多くの方々にアイヌ文化に触れ、より深く理解してもらうために阿寒湖アイヌシアター「イコㇿ*」の演目を一新し、デジタルアートとアイヌ古式舞踊を融合した新プログラム、「阿寒ユーカラ**『ロストカムイ』」を制作、2019年3月19日(火)より一般上演を開始いたします。

「阿寒ユーカラ『ロストカムイ』」ディーザー動画

このプログラムは、阿寒湖温泉のアイヌの人々が継承してきた歌や踊りなどの伝統文化を、国内外から同地を訪れる多くの人々に知ってもらうために企画されたもので、ヨシダ ナギ、Kuniyuki Takahashi、UNO、WOW inc.、坂本大輔(JTBコミュニケーションデザイン)といった、写真やデジタルアート、サウンドデザインなどの分野で注目を集めるクリエイターが阿寒湖に集結し、アイヌ古式舞踊、現代舞踊、3DCG、7.1chサラウンドを組み合わせ、5台のプロジェクターで舞台を立体化した新演目、「ロストカムイ」を制作しました。

撮影:ヨシダ ナギ

同作では、「アイヌエゾオオカミとの共生」をテーマとした物語がデジタル技術と舞踊で立体的に再現され、自然を尊び共存してきたアイヌの人々の暮らしの中から生まれた歌や踊りなど、アイヌの世界観を存分に体感することができます。加えて、「アイヌ古式舞踊」と「イオマンテの火まつり 」の演目もリニューアルし、伝統的かつ斬新な演出でアイヌ文化をご紹介します。


* 「イコㇿ」はアイヌ語で「宝物」の意味。小さい「ㇿ」はアイヌ語音を表現したもの。(英語表記はIkor)
** 「ユーカラ」はアイヌ民族に伝わる「叙事詩」を意味する言葉(英語表記はYukar)

■新演目の概要

公演開始日:2019年3月19日(火)
公演時間:3~4月は21時15分より1公演
     5~6月の土日祝日、7~10月は15時21時15分の2公演
上演時間:約40分
当日入場料: 大人2,200円、小学生600円
  • 阿寒ユーカラ「古式舞踊(新版)」
公演開始日:2019年3月19日(火)
公演時間:3~4月は20時15分より1公演
     5~10月は11時より1日3公演
上演時間:約30分
当日入場料:大人1,080円、小学生600円
  • 阿寒ユーカラ「イオマンテの火まつり(新版)」
公演日:4月21日11月30日
公演時間:20時15分より1公演
上演時間:約30分
当日入場料:大人1,200円、小学生600円

※上演会場はいずれも阿寒湖アイヌシアター「イコㇿ」
※公演時間の詳細は、下記の年間公演スケジュールをご覧ください。

■ チケット購入方法
購入場所:阿寒湖アイヌシアター「イコㇿ」窓口および阿寒湖温泉街の旅館、ホテルのフロント
※15名以上は団体予約(10%引)も承ります。詳細は下記までお問い合わせください。

阿寒湖アイヌシアター「イコㇿ」(阿寒湖温泉アイヌコタン内)
TEL: 0154-67-2727 / FAX: 0154-67-2657 / Email: akanainu@gmail.com
阿寒ユーカラ「ロストカムイ」公演映像より
阿寒ユーカラ「ロストカムイ」の物語
アイヌは「動物にも、草木にも、水や火や風にもカムイアイヌ語で神様の意味)が宿る」と信じています。特にエゾオオカミは狩りをする神「ホロケウカムイ」と呼ばれ、カムイの中でもアイヌに狩りを教え、時に助ける特別なカムイとされてきました。しかし、エゾオオカミ明治時代から減少し、現在では絶滅に至ってしまいました。失われたカムイ、ホロケウカムイを、かつてアイヌの人々と共に生きた阿寒の森とともに舞台に再生。アイヌが畏怖し敬まってきたカムイを、伝統的な古式舞踊と現代舞踊によって再現する「阿寒ユーカラ『ロストカムイ』」として舞台化しました。今日までアイヌの人々が口承文芸として伝えてきたユーカラ(叙事詩)の世界が、ここ阿寒湖で描かれます。
撮影:ヨシダ ナギ

阿寒湖アイヌシアター イコㇿでは、3月16日(土)・17日(日)に新演目、阿寒ユーカラ「ロストカムイ」の
プレビュー公演を行います。予約不要でどなたでもご参加いただけます。
(※入場者数には制限がございますので、満席の場合はご入場いただけない場合がございます。)

プレビュー公演日時:3月16日(土)・17日(日)各日14:00~、16:00~の2回公演
上演時間:約40分
入場料:無料(予約不要)

  • 年間公演スケジュール
日本初のアイヌ文化専用屋内劇場として2012年にオープン。国の重要無形文化財・ユネスコ世界無形文化遺産である「アイヌ古式舞踊」等を上演し、年間約6万人の観客を動員しています。
阿寒湖アイヌシアター「イコㇿ」

名称:阿寒湖アイヌシアター「イコㇿ」

所在地:北海道釧路市阿寒町阿寒湖温泉4丁目7-84

座席数:332席 + 後部立見観覧数:120人
HP: https://www.akanainu.jp


阿寒湖温泉とアイヌ

阿寒湖温泉は、火山と森と湖が織りなす豊かな原生的景観を有する「阿寒摩周国立公園」内に位置し、日本の先住民族であるアイヌの人々と日本人がともに暮らしてきた歴史があります。現在も約120人が暮らす北海道最大規模のアイヌコタン(集落)があり、自然と共存してきたアイヌの人々の暮らしやそこから生まれた音楽や歌、踊りを継承してきました。また、阿寒湖温泉地域は2016年より訪日外国人観光客を地方へ誘客する取組みの「観光立国ショーケース」(観光庁)や「国立公園満喫プロジェクト」(環境省)の先行地域の1つに選定され、地方創生のモデルケースとして様々な取り組みを進めています。

国内外から注目を集めるアイヌ文化
いま、アイヌ文化が国内外から注目を集めています。明治後期の北海道を舞台にアイヌ民族が登場する冒険活劇マンガが幅広い世代から人気を集め、アイヌ文化に関心を寄せるきっかけとして話題となっています。国外においても数ヵ国語で出版され、今年開催予定の大規模な漫画展のシンボルアイヌ民族の少女を起用しようという海外の博物館も登場するなど、国内外からアイヌへの関心が高まっています。
  • アイヌとクリエイターによるコラボレーション
阿寒ユーカラは、阿寒湖畔のアイヌの人々とクリエイターとのコラボレーションによって生まれました。

参加クリエイター
ヨシダ ナギ /フォトグラファー
アフリカをはじめとする世界中の少数民族を撮影し発表。唯一無二の色彩と生き方が評価され、TVや雑誌などメディアに多数出演。講談社出版文化賞【写真賞】を受賞。待望のアイヌの人々の撮影を、冬の結氷した阿寒湖で実施。(HP: http://nagi-yoshida.com

Kuniyuki Takahashi / サウンドデザイナー、プロデューサー、DJ
北海道札幌市を拠点に活動。国境を問わず常に独特の世界観を持つ音楽は、世界各国のプロデューサー、DJから高い評価を得る。今回、アイヌの歌声と阿寒の自然の音をミックスしたディープなサウンドをシアターに響かせる。

UNO / ダンサー、ライブディレクター、イラストレーター
抜群のスキルとイマジネーションで見る者を魅了し続け、クリエイターの振付やファッションモデル、イラストレーターなど多岐に活躍するソウルフルなFemale dancer安室奈美恵EXILEなど国内外のクリエイターとの共演、演出も多数。

WOW inc.
デザイン、アート、テクノロジーを統合したモノ、コトを生み出すクリエイティブ集団。CG Design・VFXを中心に、映画/ドラマ、CM、イベントなど、高品質な3DCG映像制作、演出を手掛ける。

床 州生 / 阿寒アイヌ工芸協同組合 理事
阿寒湖温泉在住。阿寒湖アイヌシアター「イコㇿ」の舞台監督を務め、永年継承してきたアイヌ古式舞踊に込められた想いを現代舞踊、デジタルアートで伝える。

坂本 大輔 / クリエイティブディレクター(JTBコミュニケーションデザイン)
コピーライター、プランナー、クリエイティブディレクターとしてアーティストのブランディングや広告を中心に活躍。本プロジェクトの企画・原作・クリエイティブディレクションを担う。
阿寒湖温泉では、国立公園の夜の森を舞台に、アイヌ伝説に基づいたストーリーを体験し、自然との共生の大切さを体感するもう一つのデジタルアートプログラム「KAMUY LUMINA / カムイ ルミナ」が2019年7月にオープンします。「カムイ ルミナ」は、カナダ・モントリオールに拠点を置くデジタルアート集団、「Moment Factory(モーメント・ファクトリー)」が、その土地の文化と自然をもとに創り上げたデジタルアート体験「ルミナ・ナイトウォーク」シリーズのひとつとして制作した作品です。環境省、前田一歩園財団のご協力のもと、夜の自然の森を舞台にアイヌ伝説をもとにした物語を歩きながら体験する、自然にも十分配慮したデジタルアートプログラムで、国立公園では世界的にも初の試みとなります。阿寒ユーカラ「ロストカムイ」とともに、是非ご体験ください。

【お問い合わせ先】

NPO法人阿寒観光協会まちづくり推進機構(阿寒観光協会)
北海道釧路市阿寒町阿寒湖温泉2丁目6-20
TEL:0154-67-3200 FAX:0154-67-3024
HP: http://ja.kushiro-lakeakan.com

水鏡に映る雄阿寒岳(冬)                雄阿寒岳山開き(夏)
阿寒湖でのフィッシング              阿寒湖の森・湖上ウォーク
  • 参照情報
阿寒湖について(釧路・阿寒湖観光公式サイト:http://ja.kushiro-lakeakan.com/area/area_akanko/
周辺の観光スポットhttp://ja.kushiro-lakeakan.com/things_to_do/todo_category/spot/?s_tax=area&s_term=akanko
阿寒摩周国立公園について環境省https://www.env.go.jp/park/akan/
阿寒湖温泉へのアクセスhttp://ja.kushiro-lakeakan.com/travelinfo/
たんちょう釧路空港から阿寒エアポートライナーまたは阿寒バス乗車で約60分

配信元企業:NPO法人 阿寒観光協会まちづくり推進機構

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