スペイン時間2019年2月24日ソニーモバイルコミュニケーションズ(以下,ソニーモバイル)は,スペインバルセロナで開催中のモバイルネットワーク関連展示会「MWC19 Barcelona」会場内の自社ブースで発表会を行い,XperiaブランドフラッグシップスマートフォンXperia 1」と,ミドルクラス市場向けスマートフォンXperia 10」「Xperia 10 Plus」の3製品を発表した。
 いずれの製品も,アスペクト比9:21の縦長パネルを採用しているのが最大の特徴だ。



 フラッグシップXperia 1は,2019年初夏以降に日本を含む世界市場で発売を予定している。一方,Xperia 10および10 Plusは,2月24日に一部の国や地域で出荷を開始するとのこと。本稿執筆時点では,Xperia 1の国内展開は確約されているものの,Xperia 10および10 Plusの国内展開は明らかになっていない。 なお,詳細なスペックや価格,発売時期は判明し次第レポートしたいと思う。


Xperia 1

 今回の新製品でソニーモバイルは,製品の命名ルールを一新している。本稿執筆時点では,ブランド名に続く数字が1桁のモデルフラッグシップやハイエンド製品に,2桁モデルはミドルクラスに位置付けられるそうだ。

 さて,その新しいハイエンドモデルであるXperia 1は,ソニーモバイル調べによると,スマートフォンが採用するディスプレイパネルとしては世界初となる「4K有機ELディスプレイ」を搭載するのが見どころである。解像度1644×3840ドットで,アスペクト比は9:21。非常に縦長のアスペクト比なので,テレビやPC用ディスプレイにおける4Kよりも,横ピクセル数が少ない――4Kテレビにおける縦ピクセル数は2160ドット――点が分かりやすい違いだ。



 ソニーモバイルでは,この有機ELパネルに「CinemaWide」(シネマワイド)という商標を付けて,新たなコンテンツ体験を実現すると主張している。一般的に16:9アスペクト比は「ビスタサイズ」とも呼ばれるものに近く,テレビやPC用ディスプレイスマートフォンの多くで見かけるものだ。一方,21:9はいわゆる「シネマスコープ(シネスコ)サイズ」と呼ばれ,映画を代表としたコンテンツでの採用事例が多い。
 これまでのアスペクト比9:16はもちろん,9:18や9:19.5といったハイエンドスマートフォンでよく見かける縦長アスペクトのディスプレイでも,シネスコを表示するときには上下に黒帯を設けていたが,Xperia 1では画面全体を使って映像を余すことなく表示可能となるわけだ。

 スクリーンサイズは約6.5インチで,横幅は既存の「Xperia XZ3」とほぼ同等の72mmとなっており,手に馴染む大きさとスクリーンの大型化を両立したという。
 ディスプレイパネルはHDR表示に対応しており,SDRの映像コンテンツをHDR相当に引き上げて表示する「HDRリマスター」を新搭載した。それに加えて,色の設定で「クリエイターモード」という新モードを採用し,Ultra HD(UHD)向けの映像規格「BT.2020」に準拠した10bit信号に対応する独自の映像処理を行うことで,映像制作者の意図を忠実に再現した映像表現を可能とするそうだ。
 加えて,9:21のアスペクト比を生かしたスクリーン分割による2画面同時表示も可能となっており,一方の画面で動画コンテンツを視聴しながら,もう一方でSNSメッセージのやり取りなどが行えるとしている。

 今どきのスマートフォンで重要視されるカメラであるが,Xperia 1は,アウトカメラ(リアカメラ)にトリプルレンズカメラを搭載した。焦点距離と開放F値は,それぞれ26mmでF1.6,52mmでF2.4,16mmでF2.4(いずれも35mmフィルム換算)。搭載するイメージセンサーは約1200万画素で,これらのレンズカメラを組み合わせることで,光学2倍ズームや背景をぼかした撮影,超広角撮影が可能となる。また,被写体の瞳を検出してオートフォーカスする「瞳AF」に,スマートフォンとして世界で初めて対応したそうだ。
 動画撮影機能では,アスペクト比21:9で,4K HDRで24fpsという映画のような撮影モードを備えた「Cinema Pro」が特徴であるという。

 なお,Xperia 1のスペックについてだが,Qualcomm製ハイエンドSoC(System-on-a-Chip)「Snapdragon 855 Mobile Platform」(以下,Snapdragon 855)を採用していること以外の詳細は,本稿執筆時点では明らかになっていない。
 本体重量は約180gで,厚さは8.2mm。フラットデザイン背面パネルには,Corning製の「Gorilla Glass 6」が使われている。そのほかに,指紋認証センサーは,Xperia XZ2やXperia XZ3の背面中心線上配置の評価が低かったのか,それ以前のXperiaシリーズと同じ右側面に戻っている。


Xperia 10,Xperia 10 Plus

 ミドルクラス市場向けのXperia 10および10 Plusは,アスペクト比こそXperia 1と同じ9:21なのだが,解像度は「FHD+」とのことなので,おそらくは1082520ドットと推測できる。ただ,本稿執筆時点では詳細な仕様が明らかになっていないため,パネルの種類も含めて細かい点は不明だ。
 いずれにしても,ソニーモバイルではハイエンドからミドルクラスまでアスペクト比9:21のパネルを採用することで,ソニーグループがもつ映像コンテンツなどと組み合わせて,このアスペクト比を強くアピールしていくようである。

 分かっている範囲で,両製品を簡単に紹介しておこう。
 まずXperia 10は,ボディサイズが幅68mmで,ディスプレイサイズは約6.0インチ
 SoCには,Qualcomm製の「Snapdragon 630 Mobile Platform」を搭載。背面のアウトカメラには約1300万画素と約500万画素のデュアルレンズカメラを備える
 指紋認証センサーを右側面に備える点や,3.5mmミニピンのヘッドセット端子を備える点は,今や古くて新しい特徴といったところか。



 Xperia 10 Plusは,幅73mmで画面サイズは約6.5インチと,Xperia 10よりも一回り大きい端末だ。
 アウトカメラには,光学2倍ズームが可能な約2100万画素のカメラと,約800万画素のカメラによるデュアルレンズカメラ構成を採用。搭載SoCは,Xperia 10よりも少しスペックの高い「Snapdragon 636 Mobile Platform」を採用しているのもポイントである。



 これらのほかに,ソニーモバイルは,主に途上国市場に向けたスマートフォンXperia L3」も発表した。こちらはSoCにMediaTek製の「Helio P22」(型番:MT6762)を備える製品であるが,国内販売の可能性は低そうだ。


 同時発表の製品としては,ネックバンドBluetooth対応ステレオヘッドセッド「SBH82D」が登場した。2018年に登場した「SBH90C」と同じオープンイヤータイプで,耳を塞ぐことなく周囲の音を聞きながら利用できるのが特徴だ。加えて,ネックバンド部分に組み込まれたインラインリモコンから,「Siri」や「Google Assistant」といった音声アシスタントの起動も可能である。発売時期は2019年初夏以降とのことだ。

リンクソニーモバイルコミュニケーションズ公式Webサイト



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