イエメン人道危機に関する支援会合に先立ち、ユニセフ(国連児童基金)中東・北アフリカ地域事務所代表ヘルト・カッペラエレはイエメンの子どもたちの状況について、以下の通り声明を発表しました。
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イエメンでは、紛争に関連した激しい暴力が起きているホデイダ、タイズ、ハッジャ、およびサアダを含む31の紛争地域に今でも120万人近くの子どもが暮らしています。
2018年12月13日のストックホルムにおける停戦合意以降、イエメンの子どもたちの状況はほとんど変わっていません。その後も毎日、8人の子どもが死傷しています。犠牲になった子どものほとんどは、外で友人と遊んでいるとき、あるいは通学途中に被害に遭いました。
紛争はイエメン全土に深く浸透し、影響を受けていない子どもはひとりもいません。過去4年間にわたる大規模な暴力ならびに極度の貧困、そして、何十年にもわたる紛争、ネグレクトや搾取がイエメン社会に重い負担をかけ、あらゆる社会、特に子どもたちにとって基礎となるべき社会構造が断絶されています。
ユニセフは、イエメンの子どもたちの膨大なニーズに応えるために今年必要な資金として5億4,200万米ドルを求めています。そしてすべての紛争当事者に対して、戦闘地を含むイエメン全土での暴力を終わらせ、一般市民を守り、子どもたちに危害が及ばないようにし、子どもたちと家族がどこにいようとも必要な人道支援を届けられるようにすることをあらためて要求します。
今週、国際社会がジュネーブで開催されるイエメン人道危機に関するハイレベル支援会合に集う中、ユニセフは、イエメンの子どもたちの命を守るための無条件の支援を求めると同時に、世界のすべての親が自分の子どもたちに願うのと同じ将来をイエメンの子どもたちが持てるようにするための大規模な再投資を強く呼びかけます。これこそがイエメンが自分の足で歩んでいけるための唯一の道です。そうしなければ、イエメンには暴力が蔓延し、その未来に光はなく、子どもたちを待ち受けるのは悲惨な結果だけです。
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■ユニセフについて
ユニセフ(UNICEF:国際連合児童基金)は、すべての子どもの権利と健やかな成長を促進するために活動する国連機関です。現在190の国と地域※で、多くのパートナーと協力し、その理念を様々な形で具体的な行動に移しています。特に、最も困難な立場にある子どもたちへの支援に重点を置きながら、世界中のあらゆる場所で、すべての子どもたちのために活動しています。( www.unicef.org )
※ユニセフ国内委員会(ユニセフ協会)が活動する34の国と地域を含みます
※ユニセフの活動資金は、すべて個人や企業・団体からの募金や各国政府からの任意拠出金で支えられています
■日本ユニセフ協会について
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