ダウンロード違法化の対象範囲を拡大する著作権法の改正案めぐり、漫画家でつくる公益社団法人「日本漫画家協会」(ちばてつや会長)は2月27日、公式サイトで「表現や研究などの萎縮はもとより、人権の制約につながることが決してないように、丁寧で十全な審議を要望する」という声明を発表した。

今回の改正は、海賊版サイト対策の一環としたうえで、民事的規制と刑事罰のいずれについても、(1)くり返し複製する反復行為を対象とすること(刑事罰のみ)、(2)原作マンガ等を原作のまま、まるごと複製する行為を対象とすること、(3)権利者の利益が不当に害される場合に限定すること――を提言している。

違法アップロードされた漫画や写真など、あらゆるコンテンツについて、著作権侵害されているとを知りながらダウンロードすることを全面的に違法とする著作権法の改正案は2月22日自民党の文部科学部会・知的財産戦略調査会合同会議で了承された。政府は3月にも閣議決定して、通常国会に提出するとみられる。

(弁護士ドットコムニュース)

DL違法化、日本漫画家協会が声明「人権の制約につながることが決してないように」