女子バレー韓国代表に新しい風が吹くか。

今年1月に女子バレー韓国代表の新指揮官に任命されたステファーノ・ラバリーニ監督が、2月28日、就任後初めて韓国を訪れる。女子バレー韓国代表にとっては、史上初の外国人監督だ。

それだけに、今回の初訪韓には注目が集まっている。

3月3日までの4日間、韓国Vリーグ女子を観戦して選手をチェックするというが、「女子バレー韓国代表ステファーノ・ラバリーニ監督、韓国に来る…原石の発掘なるか」(『スポーツアジア』)、「ステファーノ・ラバリーニ監督、意欲充満で期待感も上昇」(『STNスポーツ』)など、数多くのメディアで報じられている。

かつて日本でもプレーした絶対的エースのキム・ヨンギョンこそトルコプレーしているが、Vリーグ女子にも代表チームの主力として活躍してきたスター選手が多いなか、新指揮官の選手選考に注目が集まっている印象だ。

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1979年生まれでイタリア出身のステファーノ・ラバリーニ監督は、イタリアのクラブや女子ドイツ代表を指導した経験を持ち、現在はブラジル・スーパーリーガのミナス・テニス・クルーベの監督を務めている人物。

昨年の女子世界クラブ選手権では、ミナス・テニス・クルーベを準優勝に導いた。

韓国メディアは“世界的名将”と紹介しているが、そんな経歴も新監督が注目を集めている一因だろう。

もっとも、その就任過程も異例だった。

世界バレー直後にセクハラ発覚

振り返れば女子バレー韓国代表は、昨年9~10月に日本で開催された世界選手権で、まさかの1次リーグ脱落。

同9月のジャカルタアジア大会では日本を破って銅メダルに輝いていただけに、この早期敗退は予想外で、韓国バレー界にも衝撃を与えた。

そのうえ、世界選手権直後には代表チームのコーチが女性スタッフにセクハラ行為を行っていたことも発覚。メディアとファンから批判が続出した。

結局、当時チームを率いていたチャ・ヘウォン監督は、成績不振と不祥事の責任をとって辞任。それから今年1月までの約3カ月は代役が決まっていなかった。

そんななかで新たに就任したのが、ステファーノ・ラバリーニ監督なのだ。世界選手権から続く悪い流れを断ち切り、チームを刷新してくれることに期待が集まるのも無理はないだろう。

選手たちも新監督への期待を隠さない。


(写真提供=SPORTS KOREA)パク・ジョンア



“美女アタッカー”として人気を集め、現在Vリーグ女子の得点ランキングで韓国人選手トップを走っているパク・ジョンア(韓国道路公社ハイパス)も、韓国メディアにこう明かしている。

「代表チームで数年間プレーし、さまざまな監督から学んできました。今回は外国人監督というから驚いたが、何か新しいことを学ぶことができると思います。面白そうですね。もし代表に選ばれたら、監督のスタイルに合わせて付いていきたいです」

今年8月には、東京五輪アジア予選の出場権8枠をかけたアジア女子選手権大会がソウルで行われる。

(文=慎 武宏)

(写真提供=SPORTS KOREA)キム・ヨンギョン