マンチェスター・シティが、チャンピオンズリーグ(CL)から締め出される危機に瀕しているようだ。イギリスデイリー・メール』が報じた。

先日、ドイツ『Der Spiegel』のリークにより、ドルトムントに所属するイングランド代表MFジェイドン・サンチョ(18)に関する過去のオペレーションに、規則違反の疑いが生じたシティ。国際サッカー連盟(FIFA)は、16歳未満の選手の移籍に関して代理人を介することや金銭などで誘惑するインセンティブを禁止しているが、シティには2015年3月7日ワトフォードからサンチョを引き抜いた際にエメカ・オバシ代理人に20万ポンド(現在のレートで約2900万円)を支払った疑いが向けられている。

このリークはシティのスタッフから提供された内部文書が基になっているとのことだが、同クラブは現地2日夜に「シティフットボールグループ及びシティの担当者、関係者によりハッキングもしくは盗まれたとされる文脈の無視された素材に関して、私たちはいかなるコメントもしない。クラブの評判を傷付けようとする意図は明らかだ」という声明をリリース。証拠能力にかけるとした上で、悪意ある報道だと反論した。

しかし、その一方でイングランドサッカー協会(FA)のスポークスマンは「私たちは告発を承知している。検討することになるだろう」とコメント。少なくとも説得力の欠ける報道と切り捨ててはおらず、疑いを調査するべきだという立場に立った。

今回リークされたサンチョの事例により掘り起こされるのが、過去の疑惑だ。『Der Spiegel』は、昨年11月にもシティが欧州サッカー連盟(UEFA)の定めるファイナンシャル・フェア・プレー(FFP)に違反しているとと暴露。内部文書を根拠として、スポンサー料を不正に多く見せたことでFFP回避を試みたと告発した。その際には、UEFAアレクサンデル・チェフェリン会長が調査を準備していることを示唆しつつも、同機関は「新事実が出てくれば再調査を行う」と発表するに留まっている。

そして、今年1月にはUEFAクラブ財務統括機関の会長兼主任研究員のイヴェス・レテルメ氏は、告発が立証されればシティに「最も厳しい処分が下される」と明言。その重い処分とはCL参加禁止処分のことであり、『デイリー・メール』はサンチョの件を発端として洗い出しが行われることで、告発が立証される可能性を伝えている。

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