パンダは中国だけに生息する動物であり、その希少性と見た目の可愛らしさから、外交にも利用されている。上野動物園の香香(シャンシャン)をはじめ、日本でも複数頭のパンダが飼育されているが、これらのパンダはあくまでも中国が所有権を持っていて、日本は中国からレンタルをしている形式となっている。
中国メディアの快資訊はこのほど、世界にはパンダをレンタルしたくてもレンタルできない国が数多く存在すると主張しつつ、「なぜ日本は複数頭のパンダをレンタルできるのか」と問いかける記事を掲載した。
記事は、中国にとってパンダは国宝であるとし、中国では古くからパンダは外交に使われてきたと紹介。そして、パンダをレンタルしたいと思っている国は世界に数多く存在すると紹介する一方で、それが実現できていない国も多いと強調しつつ、なぜ日本だけは何頭もパンダをレンタルできているのかと疑問を投げかけた。
続けて、日本にパンダをレンタルすることは経済的な観点から言えば日中双方にとって利益があることだとし、中国は毎年1億円以上のレンタル料金を受け取ることができ、日本側の動物園はパンダを集客の目玉にして収益を上げることができると指摘。
また、日本は中国から地理的に近く、パンダを貸し出す際の移動が短くて済むうえ、日本はパンダの生育のみならず、繁殖にも成功している国であるため、貸し出しやすいのは事実だと主張。しかも、中国と日本の契約では日本国内で生まれたパンダについても所有権は中国側にあり、誕生から一定期間後は中国に返還することになっていることについて触れ、「日本がコストを負担して繁殖、生育を行ってくれて、しかも生まれたパンダは中国側の所有権のままであるため、中国にとっては言うことなしなのだ」と主張し、こうした要因が日本が複数頭のパンダをレンタルできる理由なのではないかと考察している。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)
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