最近よく聞くジェネリック花粉症のお薬にもジェネリックはあります。「成分は同じだけどお値段が安い薬」というイメージがありますが、成分や効き目はまったく同じなのでしょうか?ジェネリックについて正しい知識を持ち、賢くリーズナブルに使いたいもの。宇多川久美子先生のジェネリック医薬品の記事をまとめてみました。

Q1 ジェネリック医薬品とは?

薬は製薬メーカーが開発して販売するもの。これを「先発医薬品」と言います。これに対して、有効成分や効能、安全性は同じですが、他メーカーがつくった薬が「後発医薬品」で、これを「ジェネリック医薬品」と言います。

Q2 同じ成分なのにどうして安いの?

ジェネリックは先発品のように開発費などがかかりませんから、安く販売することができます。だいたい先発品の5割程度でしょうか。

製薬メーカーが新薬を開発するのには百億円以上かかると言われています。新薬の場合、この薬を販売できるのは当然、開発した製薬メーカーだけ。つまり定価で独占的に販売できるわけです。それが可能なのは「特許」が切れるまで。期間は一般的に20年です。特許が切れると他メーカーも作って販売することができるようになります。これが後発医薬品ジェネリックですね。

Q3 ジェネリックと先発医薬品はまったく同じ?

先発品とジェネリックがまったく同じわけではありません。違いは大きく2つあります。

 (1) 効き目は先発品とまったく同じではない。有効性は先発品と比べてプラスマイナス20%まで認められます。

(2) 有効成分は同じだが、添加物は先発医薬品と違うものもあります。

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Q4 ジェネリックは先発品と同じ効き目がある?

お薬と人には相性があります。ジェネリックにもあります。ジェネリックは先発品と添加物が違うこともありますし、効き目が先発品と比べてプラスマイナス20%程度の異なることもあります。これらの違いによって効果に影響が出るのか、まったく出ないのかは、症状によっても、人によって異なります。

Q5 薬局で「ジェネリックにしますか?」と聞かれるのですが?

薬局で処方箋を出すと、薬剤師から「ジェネリックにしますか?」と聞かれることがあります。この場合、処方箋には薬の商品名ではなく、成分名が書かれています。処方箋に成分名が書かれている場合、ふつうはその薬局が扱っているジェネリックが処方されます。薬局では先発医薬品ジェネリックも選択できますので、自分の希望を伝えましょう。

Q6 「ジェネリック」を処方してもらうことはできますか?

できます。案外知られていないことですが、病院でお医者さんに処方してもらう際、患者さんから飲みたいジェネリックを指定することができます。また、処方箋に「商品名」が書かれていても、ジェネリックに変更できる場合もあります。その見分け方は、処方箋の「変更不可マーク」欄。医者さんがそこにチェックをつけていたら、変更不可。つまりその商品名の薬しか処方できません。しかし、チェックがついていなければ「変更可」なのです。

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Q7 オーソドライズド・ジェネリック(AG)とはどんな薬?

先発品と効き目も添加物もまったく同じジェネリックもあります。オーソドライズド・ジェネリック、略してAGと呼ばれるものです。なぜまったく同じなのかというと、先発品の製薬メーカーの関連会社(子会社)が製造しているからです。

ジェネリックだから低価格だけど先発品とまったく同じ薬を使いたい、という場合は薬局で「AG(エージー)はありますか?」と訊ねてみるといいでしょう。ただし、AGは先発品よりは低価格ですが他のジェネリックよりも少し高めです。

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Q8 花粉症の薬にもジェネリックがありますか?

あります。たとえば「アレグラ」のようなメジャーな薬にはジェネリックがたくさんあり、これを処方してもらえばさらにリーズナブル。ただしジェネリックにも相性があります。商品によって基剤も違います。何が原因かはっきり確かめるのはむずかしいですが、ジェネリックでは効かなかった、湿疹が出た、などという話もよく聞きます。いずれにしろ病院ではお医者さんに自分の症状、希望を伝えましょう。相性のいいお薬が見つかればラッキーです。

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人気の薬にはジェネリックもたくさん。ただしジェネリックにも人との相性があります。

賢人のまとめ

ジェネリックは先発医薬品と有効成分は同じですが、その有効性にはプラスマイナス20%の差が認められています。薬と人の相性もあります。先発品とまったく同じないことを理解した上で、活用してください。

プロフィール

薬の賢人 宇多川久美子

薬剤師、栄養学博士。(一社)国際感食協会理事長。明治薬科大学を卒業後、薬剤師として総合病院に勤務。46歳のときデューク更家の弟子に入り、ウォーキングマスター。今は、オリジナルの「ハッピーウォーク」の主宰、栄養学と運動生理学の知識を取り入れた五感で食べる「感食」、オリジナルエクササイズ「ベジタサイズ」などを通じて薬に頼らない生き方を提案中。「食を断つことが最大の治療」と考え、ファスティング断食合宿も定期開催。著書に『薬剤師は薬を飲まない』(廣済堂出版)『それでも「コレステロール薬」を飲みますか?』(河出書房新社)など。LINEお友達限定で、絶対に知っておきたい薬のリスク情報配信中。

 
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