4本足のロボットによる宙返りが世界で初めて成功しました。これまで4本足のロボットと言えばボストン・ダイナミクス社のBigDogなどが有名でしたが、今回成功したのはMIT(マサチューセッツ工科大学)のMini Cheetahというロボットです。
Mini Cheetah
一方元祖4足歩行ロボットBigDogは……
9キログラムのボディから生み出される宙返り
Mini CheetahはMITで開発された研究用の無線操縦4足歩行ロボットで、以前から開発されてきたCheetahシリーズの最新型です。Biomimetic Robotics Laboratoryが生み出してきたこのシリーズは、名前の通りチーターを模倣して作られており、視覚でなく足元の触覚を頼りに歩く技術を開発してきました。
前作Cheetah3は、40キログラムという中型犬〜大型犬くらいの重さの中に、小型の自動車並のモーターを搭載。しかし開発者のSangbae Kim教授は「こんな”獣”を外に出すのは危ない」と判断し、従来の1/4以下の9キログラムという軽さである「Mini Cheetah」を開発しました。
Mini Cheetahが宙返りを披露したのは、MITの新校舎建設のセレモニーでのこと。この新校舎はMITのあらゆる学部へコンピューターサイエンスを導入するためのプロジェクトでできたもので、遺伝学から政治学まで幅広く取り扱おう野心的なプロジェクトです。
もちろんロボット工学もその中に含まれています。お祝いとして行った宙返りは見事成功。会場の関心を集めるような刺激的な出し物になったようです。
宙返りマスターMini Cheetah、動物模倣の向こう側へ…
Mini Cheetahは、研究を支援しているGoogle等の研究機関に向けて10台以上配られる予定です。目的は、運動の限界がどこにあるのかを突き止めること。これに関してKim教授は、「ここまでできれば全てを解明したように見えるかもしれないが、実の所はまったくそんなことはない」と話しています。
実際、連続で宙返りすると倒れてしまうらしく、その状態から回復するにはPCの電源を再起動しないといけなくなるようです。このコンピュータのバグのような失敗は、機械によるヒトや他の動物の模倣に改善の余地があるということだと教授は考えています。今後は、今回セレモニーを行った新校舎や、発足したプロジェクトを利用して研究を続けるようです。
教授は、将来人口が増えすぎた結果、高齢者のケアや家事を行うのは私たちの周りを動き回れるロボットになるのではないかと考えています。その時に備えて、ロボットを動かす機械系のエンジニアと、正しい動きを与えるコンピューターサイエンティストの協力が要求されるだろうと話しています。
ところでボストン・ダイナミクスってMITの教授が出ていって創設したんですね。てっきり全然違うルーツかと思っていたんですが。ということは、知られている4足歩行ロボットは概ね遠い親戚みたいなもの…?
つまり…
┌(┌^o^)┐ドウブツモホォ……←こんなのの家族が今後もどんどん増え続けるということでは
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