我が子5人の面倒さえも見られていない状態で、6人目となる子を妊娠中の女性。育児放棄ともいえる劣悪な環境で生活させている女性に堪忍袋の緒が切れたのは、子供達の祖母とおばだった。このほど身内により母子が暮らす荒れた住居の内部がメディアに公開されると、ソーシャルメディア上ではこの女性に対する非難の声が殺到した。『Mirror』『Metro』などが伝えている。

リンカンシャー州グリムズビーにある一軒家の惨状が、このほど地元メディアで公開された。

ゴミ屋敷同然の家で生活しているのは、1歳、2歳、4歳、6歳、7歳の5人の子供達で、子供らの母親は現在6人目を妊娠している。母親は新しい恋人に夢中なようで、まだ幼い5人の子を子供達の父親のもとに預けては丸一日帰宅しないこともあった。母親としての責任を全く果たしていないことから、子供の祖母とおばにあたる人物が、3月2日に荒んだ家の様子を写真に収めて児童福祉局に通報。更には地元メディアにも公開し、孫が置かれている窮状を訴えて助けを求めた。

公開された写真には玩具や空のペットボトル、汚れた衣類などが散乱している。足の踏み場もない子供部屋、食べかすが散乱しているキッチンテーブル、物が溢れた床や酒の空き瓶が放置されている棚、汚れて剥げかかった壁やシミだらけのカーペットに加えて衛生的とは思えない浴室、更には排水溝から漏れた下水で水浸しになった勝手口付近に無造作に放置された子供用スクーター自転車など、劣悪な環境で子供達が生活を強いられている状況が露わになっていた。

「孫は目に入れても痛くないほど可愛い」と言う祖母は、自分の娘にあたる子供達の母親が子供の世話をきちんとせず、他人に責任を押し付けているようにさえ見え、子供のことを気にもかけていないように思えると非難しており、孫の親権取得を希望している。

「自分の孫達をこんな地獄のような生活環境にいさせていいわけがありません。あの家は全くもって最低の状況です。家の中に入ると排泄物の臭いが酷く、汚れた衣類が山積み。孫達は一度として奇麗に洗った服を着せてもらっていません。何週間もシャワーを浴びず歯磨きもしていない状態ですから、4歳の孫は歯を7本も抜歯しなければならない状態でした。家の中には食べ物もなく、戸棚には娘の恋人のためのサイダーりんごを発酵させたアルコール酒)やウォッカの瓶が入っているだけか、カビの生えた食べ物が詰まっているだけです。子供達は牛乳が欲しいと何度も言っているのに母親はまるで気にかけず、Coco Pops(チョコ味のシリアル)を牛乳なして食べなければならないのです。満足に食べさせてもらえないことも多いために、子供達は空腹を抱えてベッドに行かねばならないこともあります。私が何時間もかけて家を掃除しても、翌日来てみたらまたしても部屋が爆発したかのように荒れた状態になっているのです。孫達は私と一緒に暮らしたいと言ってくれているし、私なら安全でいい環境のもとで孫達を育てていけます。今住んでいるアパートでは子供達と住むには狭く、引っ越しが必要と言われるのならそれも構いません。」

我慢の限界で児童福祉局に通報した時、職員は祖母に子供らを連れて帰ってもいいと許可したが、数日後に祖母は母親のもとへ子供らを返すよう連絡を受けたという。自分の妹の育児放棄の様子を目の当たりにしてきた子供達のおばは、次のように心情を吐露した。

「何が悲しいって、2歳の子が母親に寄り添われることもなく、ひとりで哺乳瓶を抱えてベッドに入らなければならないということです。子供達がこんなふうに放置されている姿を見るのは心が痛みます。子供達のそばに座り、抱き寄せ、愛情を注ぐ人がこの家には誰もいないのです。母と家に行って子供達の着られる奇麗な服を探したりもしましたが全くなく、結局汚れた服を全て洗濯したり、新しい服を買い与え、お風呂にも入れました。子供の1人の髪には、長い間そのままになっていた思われるグリーンスライムがこびりついて取れず、私達は母親の代わりに子供達をヘアカットへも連れて行きました。」

実の母から「あんな娘は子供を持つべきではない」と言われる始末の母親は、ソーシャルメディア上で非難の声が殺到すると、「育児放棄をしている」と自分を非難した身内を一蹴、このように弁解した。

「子育てをする環境として不適切というのは理解しているし、こんな状態にしてしまった自分を恥じている。でも、子供達を愛する気持ちに変わりはない。5人の子の世話はとても大変で、ずっと葛藤してきた。その事実を受け止めるのに時間もかかれば、助けを受け入れるのにも時間を要してしまった。でも、最優先すべきことは子供達の安全と幸せで、現在協議会からの助けを受けていて、家もきちんと掃除し、状況は改善されつつある。」

なお、ノースイーストリンカンシャー州議会は「この件については早急に対応すべきこととして調査中である」と述べている。

このニュースを知った人からは「こんな環境での子育てがいいわけない。子供達は祖母と暮らすべき」「祖母に育ててもらった方が、きっと子供達もまともに育つんじゃないの?」「4児の母で3匹のペットを飼ってるけど、こんな荒れた状態になんかしてないわ。10代の子供には自分で片付けるように言うし。この母親は言い訳してるだけよ」「この母親を育てた実の母親にもまた責任があるといっていいよね」「育てることもできないのに多くの子供をもうける母親への規制を法で作ればいいのに」「児童福祉局は祖母と孫が一緒に住む家を探してあげるべきでは?」「母親がきちんと面倒を見られないのなら、子供達に悲しい思いをさせるよりも他の人に手渡した方がずっとマシ」「育児放棄以外のなにものでもないだろう」「この状況で6人目妊娠って…呆れるわ」「子供を産むことをなんだと思ってるんだ」といった声があがっている。

画像は『Mirror 2019年3月2日付「Mum living in squalid home ‘reeking of faeces’ with FIVE kids admits her shame」(Image: Grimsby Live)』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 エリス鈴子)

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