日本政府は2001年の科学技術基本計画で「ノーベル賞に代表される国際的科学賞の受賞者を欧州主要国並に輩出すること(50年間にノーベル賞受賞者30人程度)」という目標を打ち出した。2019年現在、この目標はすでに現実味を帯びてきている。中国メディアの第一財経は7日、日本の教育について考察する記事を掲載した。

 記事は、「日本が近現代に2度台頭した最も重要な要因の一つ」が教育だと指摘し、明治維新や二次大戦後の教育改革の流れを紹介。2000年から2018年までの間に、日本のノーベル賞受賞者はすでに18名にのぼり、「50年間でノーベル賞30人」計画の実現はほぼ確実だろうと予測した。また、この背景には、日本政府がGDP比で先進国トップレベルの巨額の科研費を投じていることがあると分析した。

 その一方で、日本の教育に対する批判もある、と記事は指摘。「現在の中国で起こっている多くの問題は、日本の教育でも起こってきた」として、日本の教育の「負の面」には、厳しい試験競争、学歴主義、詰め込み式教育、画一的な教育、高等教育の質などがあると分析した。

 「負の面」の一つである高等教育の質に関して、記事は、米国プリンストン大学の研究者・ブライアン・J・マクヴェイ氏の著作『Japanese Higher Education As Myth(日本高等教育の神話)』(2002、邦訳未出版)を紹介。マクヴェイ氏の考えでは、大学教育の機能は「教育」「社会性の訓練」「人材のふるい分け」「見守り」の4つに分けられる。日本の大学は、このうち最も基本的な「教育」の機能が不足しており、教育の実質的内容を欠いた大学は「娯楽施設」や「就職前の息抜き」のような場所になっている、と氏は分析する。一口に日本の大学といっても千差万別だが、ある面では的を射た指摘ではないだろうか。

 「マクヴェイ氏の日本の教育に対する評価は、多くの人が厳しすぎると感じるだろう。とはいえ、教育に対する社会の複雑な意識を映し出している」と記事は述べ、「日本の教育に対する批判は、中国の教育に対する警告でもある」と考察。日本の大学が抱える問題の一因だと氏が指摘する、大学入学までの「試験中心教育」は、中国でも問題視されているが解決に至っていないと述べた。どの国であっても、教育の改革には長い時間がかかるようだ。(編集担当:伊藤由記)(イメージ写真提供:123RF) 

日本の「50年間でノーベル賞30人」はほぼ確実! でも、日本の教育はそんなにすごいのか?=中国メディア