女性の未婚率が上昇している昨今。2015年の内閣府の調査では、35歳~39歳の女性のおよそ4人にひとりは未婚ということがわかりました。
なぜ結婚していない女性が増えたのか。それは「結婚できない」ではなく「結婚したくない」と思う女性が増えてきたことにヒントがあります。
■たとえ特定のパートナーがいても結婚したくない。その理由とは?
こんにちは。外資系企業でマネージャーをしている一方で、恋愛結婚やライフスタイルに関する記事の執筆をしているライターのmakicoo(さとうまきこ)です。
「女性の賞味期限はクリスマスケーキと一緒で24日(歳)。25日(歳)になったら売れ残り」
そんな女性にとても失礼な言説が飛び交っていた時代もありましたが、今では20~24歳までの女性の結婚率はわずか8.6%(2015年度の内閣府の調査による)。
結婚している女性のほうが珍しい時代になりました。
また、結婚適齢期と呼ばれる20代から30代に特定のパートナーがいたとして「結婚したくない」と考える女性も増えてきています。
特定のパートナーがいても、「結婚したくない」。そう思う女性たちの心理には、どのようなものがあるのでしょうか。ここではよくある理由を5つ紹介します。
◇(1)時間とお金を自由に使いたい
時間とお金を100%自分のために使えるのは、未婚の特権です。
結婚をすることで、自分の都合だけでは時間やお金の使い方を決めづらくなるのが一般的。仕事や趣味の時間を第一に考えたい場合、「結婚」することで、その自由に制限がかかってしまうというのが、結婚したくない理由としてよく挙げられます。
◇(2)ひとりが気楽
ひとりだったら、どんな格好でくつろいでも、何を食べても、誰にも気兼ねすることはありません。
ところが、ひとたび結婚をするとなると、ある程度相手の好みや生活のペースに合わせる機会が増えます。
また、生活を共にする相手ができることで、思いつきで飲みに行くなんてことも気軽にはできなくなりがちです。それを不自由に感じるのが、結婚したくない理由のひとつです。
◇(3)人間関係が煩わしくなる
結婚をすると、パートナーとの関係だけではなく、双方の両親や親族、またはパートナーの友人などと交流する機会が増えます。
自分はまったく気乗りのしない集いに義理で定期的に顔を出さざるをえない、なんてことも少なくありません。相手のご両親や親族とどうもそりが合わないな、と事前にわかっている場合はなおさらです。だったらいっそ結婚しなくていい、となります。
◇(4)苗字を変更したくない
夫婦別姓が認められていない日本では、結婚によって女性側が夫の苗字を名乗ることが約95%。
女性側が「自分の苗字のままで結婚したい」と主張したところ、相手のご家族と揉めてしまった、なんて話も珍しくありません。
改姓は、生まれたときから親しんできた苗字との決別。しかも、仕事上で不利益を被ることもあります。
そのため、苗字のことを考えると、特定のパートナーがいても結婚はしたくないという思いに至ることがあります。
◇(5)子どもを持つつもりがない
結婚となかなか切り離せないのが「子どもを持つこと」。
結婚することで子どもを持つことを期待されてしまうけれど、自分は子どもがいない人生を送りたい。
そう強く望む場合、結婚をしたくないと考えてしまいます。
■結婚しないメリットとは
結婚しないことにはメリットもあります。
◇(1)ひとりの相手に縛られない
結婚をすると、結婚相手以外の男性と深い関係になることは「不貞行為」。
発覚すると、結婚相手から慰謝料を請求される恐れがあります。
しかし、結婚をしない限り、恋に落ちることを社会的に咎められることはありません。
◇(2)仕事や趣味に打ち込みやすい
結婚をすると、結婚相手の意向も尊重しながら物事を決める必要があります。
しかし、結婚をしなければ、自分がすべてを決めることができます。今は仕事や趣味に打ち込みたいと考える場合、結婚をしないほうがやりやすいことが多いです。
◇(3)自由にお金を使える
結婚をすると、稼いできたお金は夫婦の共同の財産になります。気兼ねせずに自分のお金で好きなことをして、好きなものを買うことができるのは、結婚しないメリットのひとつです。
■結婚しないデメリットとは
一方で結婚しないデメリットとしては以下のようなことがあります。
◇(1)世間体がよくない
「ある程度の年齢になったら結婚するもの」と考える人がまだまだ多い世の中。結婚していないことで「(あなた自身に)何か問題があるのでは」というように邪推してくる人がいます。
「本当は結婚したいはず」と決めつけられて、頼んでもいないのに男性を紹介された、なんてことも発生することがあります。
◇(2)子どもを育てるときに大変
結婚をしなくても子どもを授かることはできます。
私の知人に結婚せずに育てている人もいますが、周囲への説明がとても大変そうです。
特に「結婚したくない」を理由に婚姻関係にないケースは、子どもの手続きをするたびにいろいろと聞かれる面倒さがあります。
◇(3)経済面や医療機関での不便さ
会社によって支給される家族手当などの福利厚生は、結婚した男女のみに適用されるケースがほとんど。また、思わぬ病気や事故に遭ってしまった場合、病院の付き添いや手術の同意書へのサインは、結婚していないとできない場合があります。
■「結婚したくない」は「結婚できない」とはちがう
20代も後半になると「結婚はしないのか」なんて聞かれる機会が少なくありません。中には「(結婚しないなんて)何か問題があるのでは」なんて失礼な邪推をしてくる人も。
しかし、今の時代は「結婚したくない」も立派なひとつの選択肢。
また、「結婚できない」ではなく「結婚したくない」と思えるということは、経済的にも精神的にも自立できているという特徴でもあります。
今は「結婚しない」も選べる自由な時代。自分の生き方は自分で決めよう
ダイバーシティ、多様性という言葉を耳にする機会が増えました。
いろいろな生き方が尊重される時代です。「結婚」という形をとってパートナーと契りを交わすもしないのも、特定のパートナーを持たずに趣味や仕事に邁進するのも、あなたの自由。
結婚する・しないに正解はありません。
結婚のメリットとデメリットを天秤にかけ、いったい自分はどういう人生を歩みたいのか、一度ゼロベースで考えてみてもよいかもしれません。
(makicoo)
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