明治安田生命J1リーグ第3節の鹿島アントラーズvs湘南ベルマーレが9日に県立カシマサッカースタジアムで行われ、1-0で鹿島が勝利した。

前節の川崎フロンターレ戦を1-1で引き分けリーグ未勝利の鹿島が、前節FC東京に2-3で敗北して連勝を逃した湘南をホームに迎えた一戦。

鹿島は、2-1で勝利したミッドウィークAFCチャンピオンズリーグ(ACL)・グループEジョホール・ダルル・タクジム戦からスタメンを6名変更。平戸、セルジーニョ、遠藤、名古、金森、山口に代えて、内田、レオ・シルバ、土居、レアンドロ、安部、伊藤を起用した。

対する湘南は、1-2で敗北したミッドウィークルヴァンカップグループA第1節V・ファーレン長崎戦からフレイレ以外のスタメン全員を変更。最後尾にGK秋元、ディフェンスラインに山根、フレイレ、大野、中盤に岡本、菊池、齊藤、2シャドーに武富、山崎、最前線に野田を据えた。

静かな立ち上がりとなった一戦、お互いに攻めあぐねる展開の中、14分に湘南がチャンスを迎える。右サイドの山崎が中央に折り返し、細かい連係からボールはボックス手前中央の菊池の下へ。しかし、放たれたミドルシュートはGKクォン・スンテに阻まれ、試合を動かすことは出来ない。

対する鹿島は、安西と安部が縦関係を形成する左サイドや最前線の伊藤の動き出しを生かしつつ決定機を作ろうとするが、シュートまで繋がらない。守備の安定を図る湘南がややペースを掴みつつ、試合は進行していく。

それでも28分、鹿島が大きなチャンスを迎える。湘南陣内でのパスミスを見逃さなかったレオ・シルバインターセプトして前線にスルーパスを送ると、ボックス左に伊藤が抜け出す。すると、一対一の場面を迎えたが、ゴール右隅を狙ったシュートはGK秋元のセーブに阻まれた。

攻勢を強める鹿島には37分にも決定機。ボックス右をオーバーラップした永木がレアンドロからパスを受け取り、再びレアンドロに折り返す。しかし、レアンドロがフリーの状態で放ったダイレクトシュートは大きく枠を越え、ネットを揺らすことは叶わない。

前半終了間際の45分、徐々に劣勢に追い込まれる湘南が更に不利な状況に。右サイドで安西のドリブルに対応したMF岡本がこの日2枚目の警告を提示され、退場。後半の45分間を丸々10人で戦うこととなった。

湘南は、ハーフタイム中にメンバー交代を行わず。シャドーに入っていた武富を中盤の右サイドに配置し直して後半に入る。後半開始から圧倒的にボール支配を高めている鹿島はパスを回しつつ崩しにかかるが、ボックス付近では人数をかける湘南が決死の守備。56分にはボックス右でボールを受けた伊藤がネットを揺らしたかに思われたが、オフサイドの判定となる。

それでも58分、湘南の防波堤が決壊する。鹿島がボックス手前中央で細かく繋ぎ右サイドのレオ・シルバが一振りで逆サイドにボールを送ると、ボックス左に入り込んでいたのは安西。ワントラップして湘南DFを交わし、右足でファーに沈めて先制点を奪取した。

ギアを上げていきたい湘南は、直後の59分に野田に代えて経験豊富な梅崎を投入。対する鹿島も安部に代えてセルジーニョを起用し、前線の圧力を緩めない。

数的不利を抱えている湘南がリスクを冒して前がかりになっている74分、再び鹿島が絶好機。ショートカウンターから抜け出した土居がボックス右でGK秋元との一対一に。しかし、この場面では素早く飛び出していたGK秋元に軍配が上がる。1点差を保っている湘南は、試合も終盤の83分にDFフレイレに代えてFW指宿を投入。守備の枚数を減らし、高さのあるストライカーを最前線に送り出して打開を図る。

対する鹿島は、山崎と競り合った内田が出血して81分に三竿との交代で退くアクシデントに見舞われつつも湘南の得点を許さず。結局、1-0のスコアで試合を終えた。

この結果、鹿島は今シーズンのリーグ初白星を飾ることに成功。対する湘南は連敗を喫することとなった。

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