長く快適に使えるモノこそ“安くて良いモノ”だ
コモディティ化が進むオーディオの世界。職人技による高価だが所有欲を満たす製品だけでなく、大量生産によるコストダウンを追求してきたアイテムが多くなってきた。

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中国シンセンのメーカー、KZのイヤホンなど4BA1ダイナミックハイブリッドが5000円! だが出音がピーキーなところがあり、万人向けではないので今回は省略する。

代わりに選んだのがこのラインナップ。オーディオメーカーとしては比較的新興となるラディウスやFiioは、当初からハイコスパなアイテムの開発に勤しんできており、どれも“安くて良いモノ”。

かたやSHUREソニーBOSEは入門機からハイエンド機までカバーする歴史あるオーディオメーカー。ライバルよりも高価格帯だが、パフォーマンスの高さを考慮すればやはり“安くて良いモノ”だ。頻繁に買い換えることのない製品群だからこそ、愛機にふさわしい納得のいく性能を持つものを探そう。

No.1
リズミカルなサウンドを止まることなく送り続ける


ラディウス
HP-T100BT
実勢価格:1万4010円

電波密集地だと音切れが多かった完全ワイヤレスイヤホン。しかし最新世代はモノが違う。Bluetooth5.0に対応した本機は同じくBluetooth5.0をカバーしているスマートフォンと接続した際に高い安定度をほこる。音の輪郭をシャープに描く、粒立ったサウンドで、ハイテンポな曲もキレがいい。音質重視のユーザーも納得できるはず。防滴&軽量なのもポイント。

充電ケースから取り出すと自動的に電源ON。さらにペアリングも行ってくれる。連続再生は最大4時間30分。コンパクトながらバッテリーはタフだ。


No.2

SHURE
RMCE-BT2
実勢価格:2万300円

ケーブル可能なSHUREイヤホンをBluetooth化するケーブルMMCX端子を用いた他社製のイヤホンにも使える。愛用のイヤホンを、イヤホンジャックのないスマホで使えるようにするためのケーブルで、アンプ回路を別に設けることで高音質化を実現した。

No.3
圧倒的な静音遮音力で音楽のセカイが浸透してくる


ソニー
WH-1000XM3
実勢価格:3万9440円

実勢価格3万円超えは高いと思うかもしれない。しかしノイズキャンセリング機能のパフォーマンスを重視するのであれば、『WH-1000XM3』の実力は1度試してみるべき。他のノイズキャンセリングヘッドホンが色褪せるように感じるほど、その実力は至高だ。先代モデルとの価格差も少なく、1度買ったら数年は買い換えない製品ジャンルゆえに、レベルの高い製品を手にするべき。

No.4

FiiO
FiiO M6
実勢価格:2万4600円

実用性を追求した入門クラスのハイレゾプレイヤー。BluetoothはaptX HDやLDACに対応しているし、SpotifyKKBOX、Deezerといった音楽ストリーミングサービスも利用可能。高精度なDAC、パワフルなアンプを用いてストリーミングサウンドをダイナミックに聴かせてくれる。

No.5
ビジネスワークにも適した安定感のあるパフォーマンス


BOSE
QUIETCOMFORT 35 WIRELESS HEADPHONES II
実勢価格:3万9960円

ノイズキャンセリングブームを作り出したBOSEの最上級ヘッドホン。こちらもまた高価なアイテムだが、ソニーに負けず劣らずのノイズキャンセリング力を持っており、コストパフォーマンスで考えると今回のテーマとマッチする。サウンドは落ち着きを感じさせるもので、BGM用途にマッチ。側圧が控えめで長時間つけつづけていても負担となりにくい。新幹線飛行機での移動が多いビジネスマンにこそおすすめしたいモデルだ。

連続再生時間は20時間と極めて長い。成田ーニューヨークボストンマドリードの直行便に乗ってもバッテリーがもつ。

【各ジャンルのプロたちが語る 安くて良いモノ50】

今や、デジモノの世界は「安かろう、良かろう」が合い言葉。きちんと探せば“安くて良いモノ”は必ず見つかるのだ。ここでは、本誌執筆陣が10ジャンル50製品の、今、とりわけ買い得度の高いアイテムを紹介します!!

※『デジモノステーション』2019年4月号より抜粋。

text武者良太
(d.365
掲載:M-ON! Press