中国の都市部では、日本と同じように地下鉄が整備されていて、多くの人の日常の移動手段として利用されている。しかし、地下鉄の利用の仕方を見てみると、日本人と中国人では習慣の違いが存在するという。中国メディアの今日頭条は4日、「中国人が不思議に感じる日本の地下鉄の光景」について語る記事を掲載した。

 記事は、日本のタクシー料金は中国と比較すると非常に高いので、旅行の際に地下鉄を利用する中国人も増えていることを紹介し、日本の地下鉄路線図や切符の購入、乗車の仕方は中国とほとんど変わらないため、日本の地下鉄について知らない中国人でも「比較的容易に利用できる移動手段である」と指摘。では、中国人にとって日本の地下鉄のどんな光景が不思議に映ったのだろうか。

 記事はまず、「ルールや秩序を守る意識の高さ」であると指摘した。日本人は係員の誘導や指示がなくても整然と列を作って並んでいる。時には「列車が到着し、ドアが開いても乗車指示のアナウンスがあるまで待っている」とし、こうした光景は不思議でならないと主張した。

 また、「座席に座る際、周囲に示す配慮」も挙げている。高齢者であれば優先席に座ることができるのに、「途中から乗車したあるお年寄りは、優先席に自分より若い人が座って埋まっているのを見ると、ドア付近に立って数駅先で降りて行った」のを見たと述べた。日本人のお年寄りは恐らく「自分は数駅先で降りるので、あえて座っている人に気を使わせないように」と考えたのかもしれないが、こうした譲り合いや周囲に配慮を示す姿も不思議であり、「高齢者はなぜ席を空けるよう要求しないのか」と不可解な様子だ。

 人口の多い中国では、公共交通機関で列に並ぶのも座席を確保するのも気合いが必要で、気を抜いていると容易に割り込みをされてしまう。それに慣れている中国人にとっては日本の地下鉄で見た光景からは「異文化」が感じられるようだ。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)

日本の地下鉄に存在する「中国人には不可解に映る光景の数々」とは=中国メディア