第23週「新商品!?」 第133回 3月9日(土)放送より
脚本:福田 靖 
演出:渡邊良雄
音楽:川井憲次
キャスト:安藤サクラ長谷川博己、内田有紀、松下奈緒、要潤、大谷亮平
     桐谷健太、片岡愛之助、橋本マナミ松井玲奈、呉城久美、松坂慶子、橋爪功、瀬戸康史ほか
語り:芦田愛菜
主題歌:DREAMS COME TRUE「あなたとトゥラッタッタ♪」
制作統括:真鍋 斎

連続テレビ小説「まんぷく」オリジナル・サウンドトラック2 バップ

133話のあらすじ
新商品チームが思うように成果を出せないので、萬平(長谷川博己)は機嫌が悪い。
真一(大谷亮平)が心配して、福子(安藤サクラ)に相談にやってくる。

こんにちは〜
132話は、初期からの人気劇伴「やってやるぜ!」がかかってノリノリ。
132話は、福子の「こんにちは〜♪」が最高。
幸(小川紗良)がレオナルドハリー杉山)と仲良くなってやきもきする鈴(松坂慶子)を、「こんにちは〜」と万博のテーマをヘンな声で(三波春夫の真似のつもりなのだろう)歌ってあしらいます。
そこへ、「こんにちは」と真一がやってきました。
そこまでは、良かったのですが、そのあと、お父さんは天才だから追いつけないと落ち込む源(西村元貴)に、福子は突如として「言い訳するな」と厳しく叱りつけます。怒ったところは、萬平さんそっくり。さすが夫婦や。
叱ったあとは、萬平さんに意見。昔同様、仕事に夢中になって、追いつけない人たちの状態を鑑みてないと。
そう、このエピソードは、「まんぷく」が大好きな人にはたまらない、まんぷく劇場おなじみの繰り返しであります。ですから、「こんにちは〜」とふざけるしか、俳優として新しい楽しみどころがないですなあ。

楽しみどころなのかわかりませんが、萬平さんも、ふいに大阪弁を使います。そのたどたどしさから、萬平さんはもうずーっと大阪で生活&商売していたのに、結局、その土地の言葉に慣れなかったことがわかります。子どもたちは大阪弁なのに。まわりも全員大阪弁なのに、いっさい影響されないとは、なんて確固たる人なんでしょうか。

世界の国から
幸が外国人レオナルドと仲良くなることが、鈴には我慢ならないのは、戦争を引きずっているからです。
とりわけレオナルドは敵だったアメリカ人ですし。
昭和45年というと、戦争の傷跡も次第に癒えて、世界平和への思いが募る頃。だからこその大阪万博です。昭和36年にはじまった朝ドラ第一作「娘と私」は、フランス人を妻にしている日本人男性が主人公でした。
娘はハーフ朝ドラでは「マッサン」が記憶に新しいように、おりにつけ国際結婚を描いています。

そういえば、パーラー白薔薇が出てきた当初、アキラ(加藤雅也)と世良(桐谷健太)がよく、戦争に負けたことを引きずっているような台詞を語っていましたが、レオナルドのことはどう思っているんでしょうか。ふたりの台詞が、白薔薇で、幸とデートしているアメリカ人に対して、なにか作用するのかと思いましたが、132話を見た限りではなにもなさそうです。
現実は、ドラマのように、ある瞬間の言動が伏線のようになっていて後々機能してくることなんてなく、その場限りのことが多いですから、そういう意味ではリアリティーがあり過ぎるくらいです。まんぷくが大好きな人にはだからこそすんなり見ることができるのでしょう。私はまんぷくが大好きで毎朝見ていますが、いささか欲張りなので、現実じゃなくてドラマなのだから、もう少し創意工夫してほしかったなあと思います。

まんぷく」もあと三週間。
3月8日、大河ドラマ「麒麟がくる」の出演者発表会見に出席した長谷川博己さんは「ラーメンを作り終えたばかりで」と語って会場を沸かせていましたが、もう気持ちは大河。着実に前に進んでいるようです。
(木俣冬)

連続テレビ小説まんぷく
NHK総合 月~土 朝8時~、再放送 午後0時45分~
BSプレミアム 月~土 あさ7時30分~ 再放送 午後11時30分~
◯1週間まとめ放送 土曜9時30分~

朝夕、本放送も再放送も オールBK制作朝ドラ
べっぴんさん」 BS プレミアムで月〜土、朝7時15分から再放送中。
エキレビ!べっぴんさんレビュー

あさが来た」 月〜金 総合夕方4時20分〜2話ずつ再放送
エキレビ!あさが来たレビュー

川井憲次による、心はずむ楽曲、34曲収録