「中国は大きな監獄のようだ。あちこちに監視カメラがあるだけでなく、14億人の民衆を監視するため、当局は顔認識やその他AI技術を存分に使って、億単位の数のカメラによる巨大な監視システムを構築している」。台湾メディアの自由時報は11日、ネットユーザーが明かしたある情報を取り上げ、大陸中国の監視社会化に警戒感を示した。
 
 自由時報はまず、ラジオフリーアジア(RFA)が7日に報じた内容を紹介。それによると同日、ネットユーザーの「為行者老侯」氏が、「2千キロ離れた場所から、私はあなたを静かに見つめている」と題する文章を公開した。その文章には、彼がとある映画館チェーンの中央制御室から、2千キロ離れた深セン市の映画館内を見ていたことが明かされていた。その映画館チェーンは、中国の26省・65都市に展開しており、計457館が中央制御室の管理下で映画を自動放映しているという。

 文章にはそのほか、中央制御室からすべての映画館内の監視カメラ情報を取得でき、カメラの角度や画面の大きさも操作できることや、その映画館チェーンの座席にすわった全員を厳しく監視していること、暗い中でも観客の一挙一動がはっきりと見えることなどが書かれていたとされる。この文章は公開直後から注目を集めたが、数時間後にはそのアカウントも文章もブロックされてしまった。

 中国最大の映画チェーン・万達電影院線(ワンダシネマライン)にRFAが問い合わせたところによると、同社は、文章中に出てきたような遠隔自動放映システムがあることは認めたが、観客に対する監視については否定。技術的な面からいえば容易であるとも回答しつつ、映画館が公共の場所であることを強調し、「あなたの一挙一動なんて、前の座席の人が振り返って見ようと思えば見える。ちょっと大げさなのではないか」とコメントしたという。

 中国政府は2017年、「次世代人工知能(AI)発展計画」を公表し、顔認識を含むAI技術の発展を強力に推進している。それらの技術が今後どのように「活用」されていくのか、気になるところである。(編集担当:伊藤由記)(イメージ写真提供:123RF)

そんな場所まで監視してるの!? 「2千キロ離れた場所から、私はあなたを静かに見つめている」=台湾メディア