中国では子どもから高齢者に至るまで、非常に多くの人がスマートフォンを所有している。スマホを1台持っていれば、コンビニでの支払いからSNSの使用、さらには高速鉄道のチケットの予約など、生活に必要なありとあらゆるサービスを使用することができるため、もはやスマホを持っていないと日常生活すらままらないほどだ。

 また、中国人の多くはスマホを使って景色や人物の写真を撮り、SNSで友達と共有することを楽しんでいるが、日本在住の中国人にとっては日本のキャリアのSIMカードが入っているスマホで写真を撮影するとシャッター音を消すことができず、これに疑問を感じる中国人は少なくない。中国メディアの今日頭条は10日、「日本の携帯電話は写真のシャッター音をなぜ消すことが出来ないのか」という主題で疑問を投げかける記事を掲載し、「日本では確認してからでなければ他人の写真を撮ってはいけない」と伝えている。

 記事はまず、中国の検索エンジン百度で検索してみると、多くの中国人が日本版の携帯電話で写真撮影する際の「消音方法」についての情報を求めていることが分かると紹介。では、なぜ日本の携帯電話やスマホは消音で写真撮影することが出来ないのだろうか。記事は、過去に日本で起きた盗撮問題が発端となり、日本政府が通信キャリアに対して消音で写真撮影できないよう要請したことが大きな要因となっていると伝えた。

 続けて、日本では盗撮はもちろんだが、他人の写真を無断で撮影することも「非常に失礼」な行為であるばかりか、電車内で女性の写真を無断で撮影したために警察に逮捕される事件も起きていると紹介。日本を訪れた場合には「確認してから出なければ他人の写真を撮ってはいけない」と読者に注意喚起した。

 中国では写真撮影する前にいちいち他人に確認する人は非常に少ないのが現状だ。また、携帯電話のシャッター音は消すこともできる。近年日本を訪れる中国人は増加しているが、日本を訪れた際には写真撮影のマナーには十分気をつけてもらいたいものだ。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)

日本のスマホはシャッター音が消せない! 写真撮影をめぐるマナーの違い=中国メディア