2015年の初開催から約4年。愛知、新潟、東京、ソウル、神戸、広島などを巡回し、各会場多数の来場者が訪れることでも話題の博覧会がついに福岡に初上陸。それが本日、3月15日に初日を迎えた「ジブリの大博覧会〜ナウシカからマーニーまで〜」だ。

【写真を見る】展示スペースの中央にたたずむ「王蟲」。細部までこだわって作られていて、今にも動き出しそうなほどリアル!

去る3月14日、プレス向け内覧会と開会式が催され、編集部スタッフが一足先にその全貌を見てきた。その模様をしっかりレポート!

会場は福岡市博物館(福岡市早良区)。エントランスに入ると、いきなり「天空の城ラピュタ」に登場した空を飛ぶ巨大な船がお出迎え。船は上下に動き、プロペラなど細かな部分まで動く精巧な造り。そのスケールクオリティの高さにワクワク感は上がる一方だ。

最初の見どころはスタジオジブリ内にある打ち合わせスペースの一角を再現した「トトロ・バー」。会場を案内してくれたスタジオジブリイベントプロデューサーの青木貴之氏いわく、「スタジオにあるものとほぼ同じ」。スタジオジブリ内では、社員同士が談笑したり、リラックスした時間を過ごすのに活用されているそうだ。

ジブリの大博覧会」のおもしろい点は、ただ作品に関わる展示物を時系列で並べて紹介するだけではなく、それらの作品がどのような流れで作られて、どうやって届けられてきたのかまでが垣間見えること。そういった意味合いから次の空間は、各作品のポスターを中心に展示した「ポスタールーム」になっている。ただポスターを展示するだけではなく、製作当初、コピーライターから提案されたキャッチコピー案、いわゆる“ボツ案”まで展示しているのがおもしろい。

スタールームの一角には、デスクがある。実はこちら、多くのジブリ作品を手がけてきた、鈴木敏夫プロデューサーデスク回りを再現したコーナー。本棚に整理整頓されたファイルはもちろん、書籍や置物なども忠実に再現されているという。

宣伝や広告に関する一室を抜けると、現れたのが「ジブリの倉庫」と銘打ったスペース。映画の宣伝のために作られたさまざまな宣伝材料や貴重な非売品グッズなどがずらりと展示されている。その数、およそ3000点というから見応えがある。

そんなシンボリックな「ジブリの倉庫」の一角に展示されている書類が、イベントプロデューサーの青木氏いわく「ぜひ注目してほしいもの」とのこと。それは宮﨑駿監督が書いた企画書で、この大博覧会でしか見られないものだそう。ぜひ隅々までチェックして、見落とさないようにしてほしい。

大博覧会もそろそろ終盤。「ポスタールーム」や「ジブリの倉庫」など、にぎやかな雰囲気から一変するのが、「天空の城ラピュタ」に登場する飛行船タイガーモス」の模型を展示する一室だ。夜空をイメージした背景、真っ白な雲の上を飛ぶ「タイガーモス」。ジブリファンなら、きっとこのシーンに見覚えがあるはず。

製作、宣伝、空とぶ機械を経て、ついに「ジブリの大博覧会」の福岡展におけるハイライト!それが「王蟲(オーム)の世界」だ。「風の谷のナウシカ」に登場する「王蟲」や「ウシアブ」、「大王ヤンマ」など腐海に暮らす蟲(むし)たちを造形物にし、展示するスペースで、そのリアリティと迫力は思わず息を呑むほど。

大きいものだと高さ5m、最も巨大な「王蟲」となれば、長さ約8.5mもあるというから驚かされる。

監修・雛形造形を担当したのは、造形家の竹谷隆之氏。映像、ゲーム、トイ関連のキャラクターデザインや造形を手がけた造形家で、映画「シン・ゴジラ」のキャラクターデザインなどを担当した、造形美術のスペシャリストだ。

スタジオジブリの歴史でも「風の谷のナウシカ」の世界観をこのように表現した展示は初。この「王蟲の世界」のお披露目は福岡展が初めてだ。

内覧会を終えて、最後にイベントプロデューサーの青木氏、造形家の竹谷氏から語られたのは、「この博覧会を通して、“観察する”ことの大切さを感じてほしい」ということ。その言葉通り、「ジブリの大博覧会」の展示は、一つひとつ隅々まで見る(観察)することで、その面白さが2倍にも、3倍にもなる膨らむ工夫が随所に施されている。そんな視点で見て回れば、きっと「ジブリの大博覧会」を120%楽しめるはずだ。

そして家族連れにおすすめなのが、「となりのトトロ」のネコバスとの出会い。“ふくおか”行きと書かれたネコバスに乗車することができる。子どもにとって良い思い出作りになりそうだ。(九州ウォーカー・諌山 力)

「となりのトトロ」で外せない人気キャラクター「ネコバス」。行き先が“ふくおか”になっている遊び心も