2019年3月9日バンコク都心の商業施設サイアムワンにあるサイアムピカネーで、日本とタイのアイドルが一堂に会したコンサートSiamdol」が開催され、集まったタイのアイドルオタク達の熱気に包まれた。

 タイで日本的なアイドルとして、人気、知名度ともにトップを独走するBNK48に続けと、タイ人のユニットだけでなく、日本とタイの混成ユニットや日本からの遠征組など、アイドル市場が活況を見せ始めている。

 今回開催されたSiamdol(サイアムドル)コンサートは、昨年に続いて2回目の開催。主催代表のスット・ブンサワン氏は、第6期のモーニング娘。キッカケに日本のアイドルを追い掛け、毎年6〜7回も日本を往復。BNK48の成功を見て、自らもタイでアイドルを育成したいと、昨年、日タイ混成ユニットSiam Dream(サイアムドリーム)を企画、プロデュースを始めた。

 さらに、自らのユニットだけではなく業界自体の底上げもはかりたいと始めたのが、このSiamdolコンサートだ。コンサートには、タイのほか、日本、香港、インドネシアベトナムから合計11組が参加。タイと日本を中心とした友好事業の一環としても位置付けている。

 今回参加したグループの中で異彩を放っていたのが、大阪から遠征参加したW.(ダブルヴィー)。最年少16才メンバーを含む、NAOYURIREIKA、NOZOMIKURUMIの5人組のユニット。今年1月に開催されたJapan Expo 2019への出演に続いて2回目の来タイという彼女たちは、コンサートファンミーティングイベントだけではなく、社会奉仕にも貢献したいと今後も来タイするたびに、NGO施設などを訪れる予定と言う少し違った視点を持っている。

 「タイの皆さんに私たちのことをもっと知っていただくだけではなく、もっともっと仲良くなって、私たちができることを少しずつ貢献していきたいと思っています。そして、タイでもワンマンコンサートができるようになりたいです! そのためにもタイ語の勉強も頑張ります」と、目を輝かせながら話してくれた彼女たち。

 誰もが、自分のことで精一杯という中で、相手を思いやることを忘れない純粋さは、そのままファンを惹きつける魅力になっている。日本での活動の合間には、インターネットタイ語のレッスンを欠かさないそうだ。この日のステージインタビューでは、タイ語自己紹介をするなど熱心さの成果を垣間見せていた。

 BNK48の人気ぶりは日本でも多く伝えられているが、その周りではアイドルという新しいジャンルとマーケットが広がり始めている。日本料理フュージョン寿司という海外独自の展開を見せ、さらに定着しているように、日本政府が推し進めるクールジャパンは、すでに日本自身の手を離れたところでも芽吹いて来ている。

 しかし、ここでの特徴はどちらか一方的な押し付けや主張ではなく、相互の交流と理解から融合へと行った流れだ。親日国タイの日本好きタイ人の理解度に比べて、日本人はタイのことをどれほど理解しているのか。今後、真価が問われるのは我々日本人の方なのかも知れない。

バンコク郊外のローカルイベントにも参加し、大人気を博したW.(ダブルヴィー)の五人