3月19日TBSラジオの新番組「ACTION」( 4月1日スタート、月~金曜、昼3:30-5:30)の発表記者会見が行われ、月曜から順に担当する脚本家の宮藤官九郎、ミュージシャンの尾崎世界観(クリープハイプ)、DJ松永(Creepy Nuts)、作家・羽田圭介、フリーライター・武田砂鉄のパーソナリティー5人と、全曜日でアシスタントを務める幸坂理加の全出演者が出席した。

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冒頭、TBSラジオの古川博志常務が「今ラジオを聴いていない方にリスナーになっていただきたい。新しいラジオリスナーを増やすことがミッション。人を動かす力を持っている方をキャスティングできた」と満足そうにあいさつ。

長田ゆきえプロデューサーは「番組テーマは『アクション』。行動する、動くということです」と説明。出演者がさまざまな行動を起こし、それによってリスナーの行動も起こさせることを意図しているという。

起用理由として「5人のパーソナリティーの皆さんは活動の幅がバラバラですが、皆さんに共通しているのはアイロニカルな視点を持った方であること」と話すと、“アイロニカル”という言葉に登壇者全員が反応、とくに尾崎、羽田が苦笑した。

「日々の違和感をうまく言葉で表現できる。知的好奇心もたっぷりで、人の痛みも分かる。ラジオに映える方々です」と長田プロデューサーは期待を込めて熱く訴えた。

その後、堀井美香TBSアナウンサーの質問に答える形で、会見は進行。出演陣の天性の話術と堀井アナのリードもあって、会見はトークショーのように面白いものになった。

月曜日担当の宮藤官九郎は「僕、最終的に大沢悠里さんみたいになりたいなと思っているので、その第一歩かなぁと。自分で言って自分で一番びっくりしているんですけども(笑)。」と、TBSラジオの“レジェンド”の名を挙げて意気込みを口にした。

堀井アナから「7000回以上になりますが・・・」と伝えられると、宮藤は「頑張っていこうと思います。まだ間に合うかもしれない」と笑って受け止めた。

火曜日担当、尾崎世界観は「いつかTBSラジオで番組をやりたいと、目標でした。こんなに早くかなうと思ってなくて、戸惑ってもいますが、せっかくのチャンスなので、思いっきりやりたいです」とコメント。

水曜日担当、DJ松永は「他局では深夜番組をやっていて、『デイ・キャッチ!』という格も歴史もある番組の後のパーソナリティーが20代のヒップホップDJというのは、『デイ・キャッチ!』のリスナーが拒否反応を示すんじゃないかなと。自分でもおののくと思うんですが、歩み寄りつつ愛してもらえたらと思っています」と抱負を語った。

木曜日担当、羽田圭介は「順を追って説明しますと、塾に送ってもらう車の中で『デイ・キャッチ!』が流れていました。それがTBSラジオの原体験。それから『コサキンDEワァオ!』にはまって、UP’S枠、JUNK枠・・・」と自身のラジオ遍歴をたどった。

そして「ニッポン放送は旬な人を呼んで、とりあえずやってというイメージで。(芥川賞を取った頃に)単発やって、それ以降はなかった」と打ち明けると、会場中が爆笑。

この発言に宮藤はその後「さっきのニッポン放送の話が面白くて。旬じゃなくなったから、俺ここにきたのかなと時間差でジワジワきています」とずっと笑っていた。

羽田は「TBSラジオはテレビとか出ない方がめちゃくちゃ人気で長寿番組になっている。主体的にしゃべりたいことがある人じゃないとTBSラジオには呼ばれないんだろうなと感じていて。僕は言いたいことは小説で書いちゃうんで、しゃべりたいことはないけど大丈夫かなって不安です。でも頑張ります」とユニークなコメントを続けた。

金曜日担当、武田砂鉄は「実家のラジオのつまみが954に固定されている家だった。自分が今書いているものの芽生えみたいなところにTBSラジオを聴いていたことが影響していると思うので、その場所で自分がやれることは光栄なこと」と話した。

全曜日に出演し、5人のアシスタントを務めるフリーアナウンサーの幸坂理加は「地元は秋田で、3日前に秋田を出て、今日東京都民になりました。東京ってすごい。秋田にいると、絶対にお会いすることが出来ない、こんな素晴らしい方々とお会いすることができて、正社員をやめてよかったなあと思いました」と明るく語り、会場を沸かせた。

■ 5人5様の番組への思惑

その後、「ACTION」という番組でやってみたいことについて問われると、武田砂鉄は「ACTIONということで能動的に行動を起こすこともいいですが、この一週間何があったのか、世の中がどうなっているかを振り返る時間もつくれたらいいなと思っています」と週の最終日担当者らしい答えを。

一方、羽田圭介は「携帯電話にTO DOリストがあるけど、なかなかやらなかったりする。例えば、『足の脱毛をしたい』と半年くらい前から書いてるけど、ずっとやってない。そういうやんなきゃいけないことを順にやっていくと、リスナーも同じように何かをやるきっかけになるんじゃないかな」と言って笑わせた。

そして「具体的なことを言うと、去年の12月から作曲教室に通ってるんで、『楽曲提供』したいです」と回答。

それを聞いた宮藤官九郎は「きょうしつっ」と口にして、噴き出して爆笑。さらに「スタジオを借りて練習して、音楽理論を学んでます」とかぶせる羽田に、「えーーっ」と驚嘆。最後には「羽田圭介さんをゲストに呼びたい」とすっかり羽田にハマった様子だった。

続いてDJ松永は「番組に乗じてアルバイトをしてみたい。未熟な部分を磨いてほしくて、年下の女子高生にむちゃくちゃ怒られたりしたい。与えられた仕事もできないのか、と叱られたい」、尾崎世界観は「僕は第一印象が悪いと言われるんで直したいと思っていて、気持ちのいいあいさつを勉強したい」と少し歪んだ野望を展開。

これら一連の発言を聞いた宮藤官九郎は「気持ちよく病んだ人たちが集まっていて、それがすごく分かってホッとしています」とコメント。堀井アナが「出てくる時みなさん猫背で。入り方が一緒だなと思って見ていました」と打ち明けると、「みんな何かのセミナーが必要ですよね」と返した。

宮藤は、全員のアシスタントを務める幸坂理加を思いやり、「大変ですよね、この人たちの相手をするの。今日、えらいところに来たって思っているでしょうね。でも、よろしくお願いします!」と呼びかけた。

羽田は「僕、興味ないことには黙っちゃうんで そこをつないでもらえたら」と幸坂にプレッシャーをかけ、武田は「この仕事を受ける判断をした勇気がすごい」と変わった形で幸坂を讃えるのだった。

TBSラジオ新番組「ACTION」は、新元号が決まる2019年4月1日(月)、宮藤官九郎担当の日からスタートする。(ザテレビジョン

TBSラジオで4月1日(月)にスタートする新番組「ACTION」パーソナリティーが勢ぞろい