中国メディア・東方網は18日、「中国の農業はどうして日本の農業に比べて50年以上遅れているのか」とする記事を掲載した。

 記事は、中国の農業について「世界的に見てパッとせず、なんの特色もなければ強みもない。しいて強みを挙げるならば、単にボリュームで勝てるぐらいのものだ。それゆえ、われわれの農業はずっと他人から学ぶ状態にあり続けている」と紹介した。

 そして、中国の農業が外国に学ぶ際にいつも名前が出され、比較されるのが日本であるとし、「どうして日本の農業はわれわれより優れているのか。どうして日本の農業との差は50年ではきかないと言う専門家までいるのか。いったいどうしてこんなに大きな差が生じているのか」と疑問を提起している。

 そのうえで、日本は四方を海に囲まれた島国であり、国土が狭いために耕地面積も中国に比べて非常に限定されていると説明。さらに、日本は第2次世界大戦によって国土の大部分が焼け野原になり、深刻な食糧難に苛まれた苦い経験を持つことに言及した。このような環境にあった日本は農業の大々的かつ長期的な発展を決心し、努力や工夫を積み重ねていった結果、今やその技術や管理体制は中国を含めた世界を驚かせるレベルに達したのだと伝えた。

 記事はまた、日本と中国の農業にはいずれも零細経営の小農経済という共通点があるとする一方、同じ小農経済の中でも中国の1戸あたり栽培面積が日本に比べてはるかに少ないと指摘。この状況により、中国では機械化に向けた動きが遅れ、各農家の競争力が高まらないという問題を抱えているとした。さらに、日本には「農家の利益を重んじ、組織的な農業生産に取り組むとともに、農作物の流通販売においても非常に大きな役割を持つ」農協という大きな存在があることも紹介している。

 日本の農業は小規模ながらも地域で結束感があるのに対し、中国の農業は日本よりもさらに小規模なうえにそれぞれがバラバラでまとまっていない、というのが日中間の農業発展に大きな差を生み出した要素と記事の作者は認識しているようである。(編集担当:今関忠馬)(イメージ写真提供:123RF)

中国の農業が日本より50年以上遅れていると言われる理由は? =中国メディア