自他ともに認める甘党の筆者です。お正月にはお餅、バレンタインにはショコラ、ひな祭りにはひし餅やひなあられetc.……と、年中折に触れ、スキあらば甘いものが食べたい! と思っています。

もうすぐやってくる節分の食べ物といえば、豆や恵方巻きなど。豆菓子なども売られていますが、節分限定のおいしいスイーツはないものか……と探してみたら、昨今は恵方巻きのアレンジとしてまるかぶりできるサイズのロールケーキも人気があるとのこと。中でも太巻きそっくりに作られたロールケーキ和菓子は、この季節ならではのお楽しみといえるこだわりスイーツ。
店舗で販売&お取り寄せもできる人気の3品について、お店の方にお話をうかがいました!

季節の果実を使った創作果実菓子を販売している銀座の和菓子店、宗家源 吉兆庵では、竹炭入りのわらび餅を海苔、ふっくらしたスポンジ生地をシャリに見立て、羊羹やぎゅうひ、白あんを巻いた「吉方巻」(1本735円 ※2月3日まで数量限定販売)を発売。高級感のある見た目とやさしい甘さが好評です。
「2006年から毎年この時期に販売していますが、毎回改良を重ねています。2012年には本物の海苔を付け、お召し上がりになる直前にお客様に手巻きしていただきましたが、時間がたっても美味しくお召し上がりいただけるよう、今年はわらび餅に変更しました。食感の調和と和菓子ならではのやさしい味わいをお楽しみいただけます」(広報・高田光政さん

上質な食材を使ったお菓子に定評のある札幌のスイートオーケストラ わらく堂では、“開運”をテーマにした「恵方巻きロール」(2本セット2310円 ※1000本限定)を発売。こちらはブラックココアスポンジで、北海道産小麦粉&米粉を使った白いスポンジと、お店の代表作であるスイートポテトなど七色のスイーツを巻き込んだもの。国産フルーツゼリーや、2010年に農林水産局長賞も受賞している和洋素材を組み合わせた生スイーツ“和洋感”などを組み合わせていて、素材へのこだわりと味わいの豊かさは折り紙つきです。
「2010年の発売当初は周りの海苔の部分をクレープで巻いておりましたが、食感と見た目を考慮して、現在は黒いスポンジで巻くように改良しました。サイズも、まるかぶりしやすく持ちやすい太さに仕上げております。当社のオリジナルスイーツなど、厳選された北海道産素材を使った色とりどりのスイーツを具材にしておりますので、全体の味の調和とそれぞれのスイーツの味わいを楽しめる上品で不思議な感覚のロールケーキ。七色の具材は福の神である七福神がモチーフで、その概念を忠実に再現することにこだわりました」(広報・池田進一さん)

そして恵方巻きスイーツの先駆けといえば、愛知県のイエローパンプキンで2005年から発売されている「太巻きまるかぶりロール」(ハーフサイズ10cm840円、20cm1575円 ※2月28日まで販売)。海苔の部分は炭パウダー入りのクレープ、シャリの部分は米粉のスポンジ。具材は苺のピューレやかぼちゃプリン、ホウレンソウのケーキなどで、彩りの鮮やかさとパッケージのユニークさでこれまでにテレビ番組などでも紹介されている定番商品です。
「国産炭パウダークレープや米粉のスポンジなどのヘルシーな素材と、具材の酸味のあるフルーツとまろやかなムースなど味わいの組み合わせにはこだわりました。醤油さしに入ったチョコレートや、実際に寿司屋さんで使われているパッケージでサプライズを演出できるのも好評です」(石川洋光さん)

ちなみに、商品を発売したきっかけが「寿司屋で飲んでいて思いつきました」(石川さん)とのことで、飲み会も商品企画につながってしまう菓子職人魂に拍手を贈りたいと思います!

素材や味わいにこだわり、お店の名物スイーツなども取り入れた“恵方巻きそっくりさんスイーツ”。おみやげやプレゼントにひとつ、いかがでしょうか?
(古知屋ジュン

わらび餅や羊羹、ぎゅうひなどを組み合わせた宗家 源 吉兆庵の「吉方巻」。上品な甘さがうれしい。