第25週「できました!萬平さん!」 第142回 3月20日(水)放送より
脚本:福田 靖 
演出:安達もじり
音楽:川井憲次
キャスト:安藤サクラ長谷川博己、内田有紀、松下奈緒、要潤、大谷亮平
     桐谷健太、片岡愛之助、橋本マナミ松井玲奈、呉城久美、松坂慶子、橋爪功、瀬戸康史ほか
語り:芦田愛菜
主題歌:DREAMS COME TRUE「あなたとトゥラッタッタ♪」
制作統括:真鍋 斎

連続テレビ小説「まんぷく」オリジナル・サウンドトラック2 バップ

142話のあらすじ
鈴(松坂慶子)が入院して心配ながら、ヌードルの具材ができて、肉、エビ、卵、ネギで華やかになった。
でもまだ完成には至っていない。今度は容器を決定しないといけない。萬平(長谷川博己)は蓋の形状を、
飛行機の中でもらったマカデミアナッツの容器から思いつく。

鈴の夢
「咲ねえちゃんが現れて曖昧なことを言うという安心な展開だったんですが」
「鈴さんいなくなってもらっては困ります。なんとかご無事で」
おはよう日本 関東版」で高瀬耕造アナのコメント。「“曖昧”なことをいうという“安心”な展開」。「鈴さんいなくなってもらっては困ります」 この程よさ。さすがです。見倣いたいです。

それにしても、昨夜「うたコン」に出ていた安藤サクラさんの応援コメントでVTR出演していた松坂慶子さんが若々しくて可愛かったですねえ。

鈴が虫垂炎(内臓が左右逆かも)で入院。「武士の娘」なんだから…と無事を祈るしかない福子。
鈴が目を覚ましたものの、夢に源義経(の末裔だっていう話が以前出てきた)が出てきて三途の川を渡ってしまったと、弱気。
克子(松下奈緒)も「武士の娘でしょ」と励まします。
どんなときでも「武士の娘」と言えばなんとかなる。前にもレビューで書きましたが、すばらしい台詞を発明したものです。さすが、「あるよ」の作家(月9「HERO」)。

すばらしいといえば、咲の夢も。
初期から積み重ねてきた末、141話ではついに、咲と真一(大谷亮平)と忠彦(要潤)が夢の夢の共演を果たしました。
病院の鈴の枕元で、万博に行った話で盛り上がります。
真一さん、再婚したのに、夢のなかではそんな感じじゃなく、忠彦が「僕はふたりの邪魔はできないよ」とか言って、愉快愉快。

さらに、もうひとつ発明だったのは、「福子のおかげ」。141話では、機内食で出たマカデミアナッツの容器を福子がとってあったことが役に立ちます。
萬平は「福子のおかげ」ばっかり言っていると思うこともありましたが、ここまで来たら、出た!「福子のおかげ」!と楽しめるまでに昇華したと言えるでしょう。
「武士の娘」
「咲の夢」
「福子のおかげ」
長期ドラマをうまく生かした数々のネタでした。

ついでに言えば、夢でなく現実に、真一と忠彦がお見舞いに来て、
真一が「そんなふうに考えてはいけません、いけませんよ」と言うところ。
以前、福子に「いけないよ」と真一がたしなめるというか励ましたことが受けたので、ここで再び、出してくるサービス精神です。それにしても、忠彦、真一二大イケメンがお見舞いに来たら、元気になりますよね。

子供の情景
140話では水鉄砲の三人。141話では、白薔薇の前で、男の子が女の子にジュースの瓶を手渡す情景が別作品かと思うリリカルさ(安達もじり演出の特徴にこどもの情景が描かれることがよくあることをこのレビューでは注目して記録しています)。このあと、ムーディーなクラシックのBGM流れるなかで、白薔薇のなかで、名木(上村周作)と純(いちえ)がベタベタしているので、そことつながっているようです。いちえさんは「べっぴんさん」では強気なお姉さんキャラを演じていましたが、今回は内向的そうな役。幅広い演技のできる俳優です。
白薔薇には、忠彦画伯の一族が来るとアキラ(加藤雅也)。親戚がみんな来るって話で思い出したのが、ほとんど描かれなかったお金持ちで一時は生活費を補助してくれていて、戦争のときは克子たちが疎開した、忠彦側の家族のこと。彼らは結局いったいどういう人たちだったのでしょう。長男じゃないとして長男じゃないとこんなにも関係が遠いものなんでしょうか。そういえば、「あさが来た」でもあさとはつは何年も会っていませんでした。
克彦と家族のスピンオフを見たい。
(木俣冬)

連続テレビ小説まんぷく
NHK総合 月~土 朝8時~、再放送 午後0時45分~
BSプレミアム 月~土 あさ7時30分~ 再放送 午後11時30分~
◯1週間まとめ放送 土曜9時30分~

朝夕、本放送も再放送も オールBK制作朝ドラ
べっぴんさん」 BS プレミアムで月〜土、朝7時15分から再放送中。
エキレビ!べっぴんさんレビュー

あさが来た」 月〜金 総合夕方4時20分〜2話ずつ再放送
エキレビ!あさが来たレビュー

川井憲次による、心はずむ楽曲、34曲収録