大迫や武藤などアジア杯出場組のFW不在で1トップ起用の可能性も「イメージはある」

 森保一監督率いる日本代表は21日、キリンチャレンジカップコロンビア戦(22日19時20分キックオフ)に向けて試合会場の日産スタジアムで前日練習を実施。新体制発足後、トップ下で不動の地位を築いてきたMF南野拓実ザルツブルク)は、1トップとトップ下、どちらのポジションでもプレーするイメージはできていると静かに自信を覗かせた。

 南野はロシアワールドカップ(W杯)後に発足した森保監督体制で約3年ぶりに代表復帰。初陣となった昨年9月のコスタリカ戦(3-0)から3試合連続ゴールを挙げるなど、トップ下として輝きを放った。アジアカップでも6試合(1得点)に出場し、トップ下のレギュラーと言っていい存在だ。

 しかし、今回はトップ下を主戦場とする香川がロシアW杯以来の代表復帰。さらにはFW大迫勇也ブレーメン)、FW武藤嘉紀ニューカッスル)、FW北川航也(清水エスパルス)とアジアカップに出場したFW陣の招集が見送られ、FW登録は鈴木武蔵(北海道コンサドーレ札幌)と鎌田大地シント=トロイデン)の初招集組2人しかいない。

 所属クラブのザルツブルクでは2トップの一角として起用されている南野は、「まだこのチームではやったことがないのでなんとも言えないですけど」と前置きしたうえで、1トップでプレーする「イメージはある」と明かした。

トップ下では初招集で同じリオ五輪世代の鈴木&鎌田のサポート役

「僕が1トップとして入ってプレーするイメージはあります。どうなるか分からないし、いろんな状況を想定しながらですが……、イメージとしてはサコ君(大迫)みたいに前で起点になって、ゴール前でも存在感を出していくプレーが必要になると思います。でも、まずは自分の本来の位置で良いプレーができるか意識して行ければと」

 スタイルこそ違うが、これまで大迫を中心に攻撃を構築してきた分、やはりそれが一つの“モデルケース”になるという。一方で、これまで通りトップ下として、1トップ候補の鈴木と鎌田を生かすイメージもできているという。

「武蔵に関しては、これまでも一緒にプレーしてきている選手。彼のスピード、裏に抜けていくダイナミックさを出していければいい。大地は、武蔵よりももう少し足元でボールを受けたり、引いてもプレーできる。一緒に出たら、ポジションチェンジしながらプレーできると思います。ザルツブルクとシステムは違うけど、流動的に動きながらプレーするのは嫌いなじゃないので、良いイメージはあります」

 どのポジションでプレーするのか、香川との共存は実現するのか。南野は森保ジャパンが“ベースアップ”を果たすうえで、3月シリーズのキーマンになりそうだ。(Football ZONE web編集部・小田智史 / Tomofumi Oda

どちらのポジションでもプレーするイメージはできていると語ったMF南野【写真:Football ZONE web】